「凄くいい雰囲気」テイエムジンソク　「アッサリもある」エピカリス

人気通りには決まらない　多士済々の伏兵陣

吉田「キングズガードは、ＪＢＣスプリントに出走が叶わなくてここに出走してきた経緯を考えれば、距離も考慮されて人気にならんのも頷けますが、条件戦とはいえ１７００ｍや１８００ｍでも好走実績がありますし、前走のマイル戦でも距離が長いという印象は受けへんですわ。藤岡佑騎手も、この馬が溜めて行けばどれだけいい脚を使えるかをよくわかってますし、必ず結果を出してくれるのでは、と思うとります」

加茂「前走の南部杯は、勝ち馬は別格として、２着とは同タイムやったなら、３ヶ月ぶりで体に余裕があったことを考えても悲観する内容ではないはず。気性面で成長している今なら距離延長も問題ないし、ＧI級の馬が不在のここは、スッキリと勝ってチャンピオンズＣに駒を進めて欲しいと思うんですわ」

田崎「僕は、距離も不安ですが、それ以上にコーナー４回の競馬がどうかと思いますけどね」

持木「トップディーヴォは、久々の重賞挑戦となった前走がコンマ４秒差の４着で、地力強化をアピールしたと言えますね。過去４勝と得意の京都コースに替わるのも好材料ですし、もう一押しがあっていいと思います」

福田「トップディーヴォの前走は、陣営も“最後まで気を抜かずに頑張っていた。力を付けているのは間違いないし、ブリンカーを着けてから展開に注文も付かなくなった”と評価しとったで。２走前の勝利で賞金を加算できたことで、目標のレースにしっかりと仕上げられるようになったことも大きいんやろな」

須藤「同じシリウスＳでは思わぬ大敗を喫したモルトベーネですが、トップハンデも応えたとはいえ、それ以上に調整過程が軽すぎた印象を受けましたね。この中間はハードに追われて気合を乗せてきていますし、ガラリ一変があっていいはずです」

目黒「モルトベーネの前走については“５カ月ぶりの実戦が影響したんじゃないかな。稽古はやっていたけど、そこまで動きが良くなかったからね”と担当の堀江厩務員も同意見でしたね。それに加えて“この馬はいつもテンションが高いけど、久々の影響もあって前回もかなりイレ込んでいた。それに阪神だと輸送距離と時間を要すし、到着してからの時間もけっこう長いからレース前にいつも以上に消耗してしまった”と分析してました。対して今回は“まずカイバ食いがいいのはいい傾向で、状態面の上積みは大きいと思う。京都で輸送も短くなるし、今回はプラス体重で出走させられそう。前走の２０００ｍが長すぎるとは思わないけど、距離が１８００ｍになるのも歓迎だろう。あとは当日の雰囲気。到着して本番までにどれだけ落ち着いていられるか、だろうね”と、巻き返しに期待してましたよ」

瀬古「同じく巻き返しが十分期待できそうなのがアスカノロマンですね。ここは５ヶ月半ぶりとなりますが“放牧でリフレッシュできたし、休む前と違って馬に活気がある。川村師も和田騎手も口を揃えてイイと言ってくれている”と、佐藤厩務員は仕上りの良さをアピールしてました。重賞２勝に加えて、ＧIでも好走歴がある馬ですし、特に３着だった昨年のチャンピオンズＣは一緒に掲示板に載った面々が錚々たる顔ぶれですからね。まともならアッサリがあっていいですよ」

調教師、鞍上ともに状態の良さを口にしたアスカノロマン（撮影：日刊ゲンダイ）

須藤「あと、ひょっとすると、と思えるのがタガノヴェリテですね。これまでは、堅実ながら一瞬しか脚を使えなかった馬でしたが、この２連勝は最後までしっかりと伸びていました。一皮剥けた今なら、重賞でも通用しそうな雰囲気はありますよ」

福田「目下の充実ぶりについて、陣営は“去勢の効果で馬に落ち着きが出て、レースで集中できるようになった”と。おまけに“直線がフラットな京都コースもピッタリ”なんやったら、ノーマークは禁物やで」

細川「同じタガノ勢でも、僕はタガノディグオを推したいですね。少し間隔があいていた前走時よりもうまく調整できていますし、馬も良くなっています。相手が相手だけに、陣営も“ロスなくゲートを出て、展開が向いてくれれば”と、控え目でしたが、通用する力は持っていると思いますよ」

木谷「僕はアスカノロマンの復活に賭けますよ。京都のみやこＳだから“アスカ”は筋違いなのか、過去３年は１０着→４着→１４着ですけど、京都で５勝してますし、なんなら平安Ｓだって勝ってますし、ダメですかね」

デスク「俺はキングズガードだ。さっきも吉田が言ってたけど、鞍上がホントに手の内に入れているし、この鞍上で負けたレースは全て相手が強かっただけなんだ。今回はそこまでの相手ではないと思うしな」