伝統のGII阪神大賞典 最有力クリンチャーの前には不吉なデータが…
京都記念でアルアイン、レイデオロといった同世代のGIウィナー4頭を下し、大金星を収めたクリンチャー。連勝で春の盾に挑むのか、それとも伏兵の抵抗に遭うのか、注目の一戦だ。
1番人気の信頼度は高い
今年はGI馬不在の中で行われる阪神大賞典。前走の京都記念で強敵を撃破してきた菊花賞2着馬のクリンチャーが中心になりそう。まずは基本情報をおさらいしていこう。
人気別成績(過去10年)
1番人気〔5.2.2.1〕
2番人気〔1.1.1.7〕
3番人気〔2.1.2.5〕
4番人気〔1.2.1.6〕
5番人気〔1.2.3.4〕
6番人気以下〔0.2.1.60〕
頭数が少ないこともあるが、基本的には人気上位5頭で決まる。人気薄といっても6番人気以下で馬券に絡んだ3頭はそれぞれ6・6・7番人気。
東西別成績(過去10年)
関東馬〔0.2.0.16〕
関西馬〔10.8.10.66〕
地方馬〔0.0.0.1〕
そもそも関東馬の出走数自体が少ないが、関西馬中心で問題ないだろう。2着に2頭いる関東馬は前走・ダイヤモンドS組で2番人気1着、1番人気4着という馬だった。
年齢別成績(過去10年)
4歳〔4.5.2.15〕
5歳〔3.3.4.16〕
6歳〔2.1.1.24〕
7歳以上〔1.1.3.28〕
4歳馬が最も好成績で連対率34.6%、複勝率42.3%。5歳馬がこれに続き、連対率23.1%、複勝率38.5%となっている。
クリンチャーに死角アリ!?
1番人気、関西馬、4歳馬とプラス材料が揃い、前年の菊花賞1~3着馬も過去10年の当レースで〔2.1.2.2〕と安定した成績を収めている以上、クリンチャーの死角はないように見える。しかし、不安材料は探せばあるもので、それが「乗り替り」である。
乗り替り有無別成績(過去10年)
継続騎乗〔6.7.5.23〕
乗り替り〔4.3.5.60〕
継続騎乗組は連対率31.7%、複勝率43.9%。それに対して乗り替り組は連対率9.7%、複勝率16.7%に留まる。しかも、前走1着にも関わらず乗り替りだった馬は〔0.1.0.7〕。乗り替りがリズムを崩す要因となるやもしれない。この点を加味すると、クリンチャーは軸ではなく相手候補として、別の可能性を探りたい。
実績面で必要な3つのポイント
次に、実績面の共通点についてだが、以下の3点が挙げられる。
阪神大賞典1~3着馬のポイント(過去10年)
- 阪神芝で3着以内(30頭中27頭)
- GII以上で3着以内(30頭中26頭)
- 芝2400m以上で連対(30頭全馬)
実績面のポイントはこの3点だが、すべてクリアしたのはクリンチャーの他にカレンミロティック、レインボーラインの2頭。
好走率高い有馬記念組
ステップ別の成績は以下の通り。
前走レース別成績(過去10年)
有馬記念〔3.4.2.5〕
日経新春杯〔3.1.2.6〕
ダイヤモンドS〔2.2.2.23〕
京都記念〔1.1.1.12〕
AJCC[1.0.0.1]
前走・有馬記念組は連対率50.0%と高いアベレージ。馬券に絡んだ9頭中8頭は前走一桁着順と、おおよその目安はここ。また、有馬記念で上がり3Fを5位以内でまとめていれば〔3.3.1.0〕とほぼ完璧な成績。これを満たしたのが有馬記念8着のレインボーラインだ。よって、◎はこの馬。
カレンミロティックは有馬記念15着とやや評価は下がる。もう1頭、有馬記念で9着だったサトノクロニクルも候補に挙がる。実績面では芝2400m以上での連対実績こそなかったが、その他の2点はクリア。こちらも押さえておきたい。
結論
◎レインボーライン
△クリンチャー
△カレンミロティック
△サトノクロニクル
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