自分の庭で待望の重賞V 鞍上も好アシストでセンチュリオン

佐藤直文 レース回顧
マーチS

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最大の勝因はスタート直後に センチュリオン

 ハナへ行くと思われたハイランドピークが出負けしたことで、2頭が雁行して逃げる展開だったが、見た目ほど速いラップでもなく、好位で運んだ組に有利な流れとなった。

 センチュリオンは、テンにズブいところがある馬だが、テン乗りだったにもかかわらず、幸騎手が押して押して好位に取り付いたことが最大の勝因だろう。そういうことができるジョッキーに依頼した陣営の目論見も見事にハマったと言えるが、このポジションで運べばコース7勝の舞台巧者ぶりが最大限に生き、ハナ差という着差以上の完勝だった。あとは他のコースでどうか、というのが今後の課題となるが、今日のレース運びができるならこなせて不思議はないはずだ。

センチュリオン

中山コース8勝目が重賞初Vになったセンチュリオン(左青帽)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着クインズサターンは、いつもよりは前目のポジションで運んで、ゴール前は勝ち馬を上回る勢いで伸びていた。これまでは展開待ちの感もあった馬だが、成長を示す内容と言え、重賞は秋まで待たなければならないが、ベストの東京マイルダートで更にの期待をかけていいだろう。

 3着ロワジャルダンは、直線を向いてバテた馬の捌きに手こずりながらも、渋太く脚を伸ばしたもの。地方へ転籍して2戦を消化していたが、やはり中山コースは合う馬だ。

 4着アルタイルは、これまたいつもよりは前で流れに乗って、最後まで脚を使っていたが、ここまでが現状の力と言うことだろう。

 5着コスモカナディアンは、絶好のポジションで運びながら、もうひとつ伸びを欠いた形。東海Sでの2着好走が過大評価されていた感も否めず、少なくとも中山ではこんなものかもしれない。

 ハイランドピークは、逃げ切ったここ2戦とは一転してシンガリからの競馬。出負け気味のスタートで馬に行く気がなかったとのことだが、やはり行ってこその馬だ。先へは繋がらない凡走だったと言える。エピカリスは、雁行の2番手とはいえ、前述したようにさほど厳しい流れではなかったことを考えれば、ちょっと負け過ぎだ。程良いと思えたマイナス8キロの馬体ほど中身ができていなかったと見るべきだろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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