札幌組から大物がまた一頭 クラージュゲリエが成長を示す

佐藤直文 レース回顧
京都2歳S

気難しい面を今回は見せず クラージュゲリエ

 9頭立ての少頭数ながら将来が楽しみな馬が揃った印象。特に上位人気4頭、実際に4着までを占めた馬たちは、勝ち馬のみならず今後の重賞戦線でもどこかで顔を出しそうだ。

 クラージュゲリエは、前走時の回顧でも触れたが気性面での若さが心配されたが、パドックでもそれほどうるさいところは見せず、リラックスした様子。レースへ行っても、前半1000m62秒3のスローな流れの中、デビュー戦で手綱を取っていたモレイラ騎手が後方でスムーズに折り合いを付け、4コーナーでは外から2着馬に被されるシーンもあったが、それでも気難しい面を見せずに直線でのマッチレースを制した。前走の勝ち馬がこれまた素質馬揃いだった先週の東スポ杯で連勝したという点でも、納得の行く勝利であり、今日のところは内枠や少頭数にも恵まれたとはいえ、今後が楽しみとなる馬だ。

クラージュゲリエ

直線でのマッチレースを制したクラージュゲリエ(左)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ブレイキングドーンは、デビュー戦から大きく馬体を増やし、確かな成長を窺わせたが、今日のところは相手が悪かっただけで仕方ないと言える2着。除外の影響はなかったとはいえ、やはり5ヶ月ぶりの実戦だった分もあったろう。

 3着ワールドプレミアは、上位2頭には水を開けられたが、これは兄のワールドエースと一緒で器用さに欠け、京都内回りではフルに力を発揮できなかったと見るべきだろう。前述したように、いずれ重賞は勝てるだけの素質はある。

 4着ミッキーブラックは、道中で少し力みの見える走りで、着差ほどの素質の差はないとも思えたが、現状では少し時計のかかる馬場の方が合っている感を受けた。

 5着ショウリュウイクゾは、これまた5ヶ月ぶりの久々を思えばよく健闘していた。自己条件に戻って相手にも恵まれればチャンスはありそうだ。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

有馬記念特集

2024年有馬記念特集

有馬記念の結果、動画、出走馬一覧、単勝オッズ、歴代優勝馬、騎手・調教師データ、歴史などを紹介する特集ページです。出走馬一覧には、単勝オッズやデータを合わせて掲載。

  • 特別登録
  • 予想オッズ
  • 想定騎手
  • 優勝馬名
  • 優勝騎手名
  • レース動画

優馬 2歳馬チェック

優馬 2歳馬チェック

6月~12月に初勝利をあげた2歳馬を全頭チェック! 馬体は? 血統は? レース内容は? 総合的に判断をし、★評価をつけていきます。翌年のクラシック有力候補がきっと見つかるはず!

★5つ以上の馬を網羅。ダービー候補はこの馬!

ヒロイン候補が続出!? 牝馬の★評価。

注目勝ち上がり馬情報など毎週月曜か火曜更新。

トラックマン・記者一覧

競馬専門紙「優馬」トラックマン・記者一覧

平日はトレセンで東奔西走、週末はレース予想&馬券に全力投球。競馬専門紙「優馬」を支えるトラックマン&記者のプロフィールをご紹介します。