まさに規格外 圧巻の走りでロードクエストがクラシックへ名乗り

佐藤直文 レース回顧
新潟2歳SキーンランドC

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豪快にマクリ一発 ウキヨノカゼ 【キーンランドカップ】

 大波乱決着となった札幌のキーンランドCは、短距離重賞としては珍しく、テンに行きたい馬がいない組み合わせ。ただ、何かがハナを主張してのマイペースになるかと思いきや、そういったメンバーだけに“じゃあ行こうか”というジョッキーも多く、意外に先行激化となった。これも“駆け引き”の面白いところだろう。

 勝ったウキヨノカゼは、それまでの不振が長かったこともあり、前走の勝ちっぷりを素直に受け入れることができなかったが、枠なりに外を回って抜け出す堂々たる内容。馬場も距離も合っていたのだろうが、四位騎手も完全に手の内に入れての完璧な騎乗であった。

 2着トーホウアマポーラは、良馬場ならこれくらい走って当然だと思っていた馬で、実際に馬券の軸でもあったのだが、残念ながら相手を拾えなかった。6歳牝馬だが、まだまだ衰えはなく、条件さえ合えば今後も激走が期待できる。

 3着ティーハーフは、最後方から運んだ前走とは違い、中団で流れに乗る形。自在性は示したとはいえ、この形の競馬では前走のような爆発的な脚を使えないということか。結果論ではあるが、勝ち馬のような競馬が理想だったように思う。

 4着オメガヴェンデッタは、先行好位勢では唯一の掲示板確保であり、よく走っている。5着レッドオーヴァルは、この馬向きの流れになったにもかかわらず、伸び切れなかったあたり、まだ復調途上なのだろう。鞍上込みで人気を集めていたエポワスは、直線で追いづらいシーンがあったとはいえ、斤量増と相手強化を考えれば、妥当な結果かもしれない。

忘れずに買おう 次走の注目馬

 まず1頭目は、新潟土曜5R、6着マイネルビッグバン。出遅れて後方からの競馬となったが、最速の上がりで差を詰めたもの。発馬さえまともなら、ポンと勝てるレベルだ。

 2頭目は、新潟日曜8R、5着プリンセスロック。これまたスタートで後手を踏んだが、末脚の伸びは目立っていた。今日のところは前が残る馬場にも泣いた形で、叩き2走目となる次走は注目したい。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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