引退間際の大仕事 ワンブレスアウェイが嬉しい初タイトル

佐藤直文 レース回顧
愛知杯

皐月賞「22万9700円」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

母の優秀さを改めて示した ワンブレスアウェイ

 最初のコーナーまでに隊列が定まっての坦々とした流れ。前半1000m62秒2、レースの上がりが34秒3というスローペースでは、近年のこのレースで幅を利かせていた追い込み勢も成す術がなくて当然だった。

 ワンブレスアウェイは、課題だったスタートを決めて好位で巧く流れに乗って脚を溜めることができた。勝負どころからは外を回って進出し、直線半ばで先頭に立つと、前半の貯金を生かして後続の追撃を抑えた形だ。クラブの規定で3月一杯までの競走生活において、ラストチャンスとも言えた場で重賞勝ちの勲章を得たことは大きく、これで重賞勝ち産駒が実に4頭目になった母ストレイキャットの優秀さも改めて思い知らされた。

 2着ノームコアは、痛恨の出遅れで図らずも後方から運ぶ形となったが、流れも向かない中、直線だけの末脚でここまで追い上げたことで、改めて地力を示したと言える。新しい面も見せることができたという点でも、次へ繋がる一戦となったはずだ。

 3着ランドネは、絶妙の逃げで最後まで自身も止まってはいなかったが、結果的にはスローに落とし過ぎたのかもしれない。前半はともかくとして、勝負どころでスッと引き離して後続に脚を使わせるような逃げだったら、あるいは、とも思えた。

 4着ウラヌスチャームは、理想的なポジションで自分の競馬はできていたが、それでいて逃げた馬も捉えられなかったのは、まだ力を付け切っていないということか。ただ、この馬に2000mは気持ち長いのかもしれない。

 5着コルコバードも、同じように重賞で勝ち負けになるにはもう少し力が足りないと言えるが、こちらは2000mが距離不足のクチでもあり、よく走っていたか。

 レッドジェノヴァは、絶好のポジションで4コーナーでも余裕の手応えに映ったが、そこから反応しなかったのはプラス8キロの馬体が重目残りだったためだろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

皐月賞「22万9700円」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

皐月賞「22万9700円」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

日本ダービー特集

2024年日本ダービー特集

日本ダービーの出走予定馬、予想、単勝オッズ、結果、動画、歴代優勝馬、騎手・調教師データ、ゴール前写真、歴史などを紹介する特集ページ。『優馬本紙馬柱で振り返る日本ダービー』などオリジナルコンテンツも充実しています。

  • 出走予定馬
  • 予想オッズ
  • 騎手
  • 優先出走権
  • 賞金順
  • 次走予定
  • 動画・写真
  • 優馬本紙の馬柱
  • 短評

優馬 現3歳馬チェック

優馬 現3歳馬チェック

6月~12月に初勝利をあげた2歳馬(現3歳馬)を全頭チェック! 馬体は? 血統は? レース内容は? 総合的に判断をし、★評価をつけていきます。翌年のクラシック有力候補がきっと見つかるはず!

★5つ以上の馬を網羅。ダービー候補はこの馬!

ヒロイン候補が続出!? 牝馬の★評価。

注目勝ち上がり馬情報など毎週火曜更新。

トラックマン・記者一覧

競馬専門紙「優馬」トラックマン・記者一覧

平日はトレセンで東奔西走、週末はレース予想&馬券に全力投球。競馬専門紙「優馬」を支えるトラックマン&記者のプロフィールをご紹介します。