瞬発力勝負になればクロノジェネシス 余裕の手応えで完勝

佐藤直文 レース回顧
クイーンカップ

桜ではハイペースへの対応が鍵に クロノジェネシス

 少頭数ながら、阪神JFの2,3着馬が桜へのステップに選択し、好素材の1勝馬も顔を揃えた。ただ、レース自体は前半3ハロン36秒1のスローペースでの完全な瞬発力勝負。結果的に牝馬の勢力図が塗り替えられることはなかった。

 クロノジェネシスは、前を見ながらジックリと運んで、直線で一気に持ち前の末脚を爆発させる競馬。2着馬の猛追をクビ差凌いだ形だが、手応えにはかなり余裕があり、着差以上の完勝だったと言える。この後は桜花賞へ直行するとのことだが、これまでに経験したことのないハイペースへの対応が鍵になるとはいえ、瞬発力勝負になれば、確実に上位を争う存在となるだろう。

クロノジェネシス

1番人気に応えたクロノジェネシス(桃帽)が重賞初V(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ビーチサンバは出遅れてシンガリから運ぶ形となったが、32秒9という最速の上がりを駆使して前を追い詰めたもの。阪神JFに続いて、勝ち馬の後塵を拝す結果となったわけだが、前述したように、自身が一杯に追われていたのに対し、相手は馬なりだったことを考えても、現時点での力の差が歴然としていたように思う。

 3着ジョディーは、スローだったとはいえ上々の粘り。阪神JFでは自分の競馬ができずに惨敗したが、ハナへ行く形ならこれだけやれてもいい馬だ。

 4着カレンブーケドールは、自分の競馬はできていたが、相手が一枚上だったか。スローだっただけに着差はわずかでも、これまた力の差はあったと見ていい。

 5着レッドベルディエスは、トビの大きい馬で、もっと距離が延びていいタイプかもしれない。マドラスチェックにも同じことが言えそう。内枠でノビノビと走ることができなかった印象を受けた。ミリオンドリームズはコーナーワークがぎこちなく、まだまだ教えなければいけないことが多そうだ。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

有馬記念特集

2024年有馬記念特集

有馬記念の結果、動画、出走馬一覧、単勝オッズ、歴代優勝馬、騎手・調教師データ、歴史などを紹介する特集ページです。出走馬一覧には、単勝オッズやデータを合わせて掲載。

  • 特別登録
  • 予想オッズ
  • 想定騎手
  • 優勝馬名
  • 優勝騎手名
  • レース動画

優馬 2歳馬チェック

優馬 2歳馬チェック

6月~12月に初勝利をあげた2歳馬を全頭チェック! 馬体は? 血統は? レース内容は? 総合的に判断をし、★評価をつけていきます。翌年のクラシック有力候補がきっと見つかるはず!

★5つ以上の馬を網羅。ダービー候補はこの馬!

ヒロイン候補が続出!? 牝馬の★評価。

注目勝ち上がり馬情報など毎週月曜か火曜更新。

トラックマン・記者一覧

競馬専門紙「優馬」トラックマン・記者一覧

平日はトレセンで東奔西走、週末はレース予想&馬券に全力投球。競馬専門紙「優馬」を支えるトラックマン&記者のプロフィールをご紹介します。