レーン今度は慌てずルックトゥワイス 8着ブラストワンピースは「中身が」

佐藤直文 レース回顧
目黒記念

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超高速馬場でまたもJRAレコード ルックトゥワイス

 ダービーほどのハイペースではなかったとはいえ、それでも前半1000mは59秒5の淀みない流れ。道中で後方から運んで直線勝負に賭けた勝ち馬には、展開もハマったと言えるが、ダービー敗戦のショックを引きずらなかったレーン騎手の冷静な手綱捌きが光った。

 そのルックトゥワイス。スタートは出遅れというより挟まれたもので、もともとジックリと溜めて運ぶ作戦だったためか、レーン騎手もけっして慌てることがなかった。そして、ダービーのサートゥルナーリアでは外を回って早目に仕掛けて行ったのに対し、こちらは直線を向くまでジッと辛抱。前が残る馬場でも、持ち味の末脚を引き出すにはこれしかない、という騎乗だったように思う。昨秋のアルゼンチン共和国杯こそ、超スローで上がりの競馬になったこともあって8着と敗れたが、本来は東京の長距離戦がピッタリと思える馬であり、秋の大舞台でも淀みない流れになればチャンスはありそうだ。

ルックトゥワイス

大外を伸びた3番人気のルックトゥワイス(橙帽)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着アイスバブルは、同じように後方から勝ち馬よりも先に動き、交わされてからも渋太く食い下がった形。54キロのハンデにも恵まれたとはいえ、重賞初挑戦でこれだけ走れば大したものだ。年齢的にも、これからが楽しみな馬だろう。

 3着ソールインパクトは、ロスのない立ち回りで、直線でも馬群を割って渋太い伸びを見せたもの。ここ2戦も人気以上の走りだったように、今期は好調をキープしている。

 4着ゴーフォザサミットは、前で運んだ組では最先着だったように、けっして内容は悪くはなかった。マイナス12キロと絞れていた馬体からも、力自体は出し切っていたように思う。

 5着ムイトオブリガードは、後方から外を回さずにインを狙ったが、もうひとつ弾けなかった。前述した昨秋のアルゼンチン共和国杯では瞬発力勝負で2着と好走したが、今日のような流れになっては2500mは少し長いか。

 ブラストワンピースは、1週前の時点よりは馬体も絞れてはいたが、まだ中身がデキていなかった印象。いつもより前で運んだせいもあったが、直線で伸びを欠いたのは59キロのハンデではなく、状態面の問題と言えるだろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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