これが世界の底力 エアロヴェロシティの強さに脱帽

【佐藤直文 先週のレース回顧】
先週は、ドバイで、豪州で日本馬が世界の壁に阻まれてしまったが、国内の春GI開幕戦となった高松宮記念でも、世界に屈する結果となった。

佐藤直文 レース回顧

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アウェーで見せた底力 【高松宮記念】

 ジョッキーを含めて関係者の多くが『特殊な馬場』と形容していた今の中京。加えて朝からの降雨により、超不良馬場だった昨年ほどではないにしろ、パワーや道悪の適性が求められる一戦となった。

 レースは注文通りにアンバルブライベンがハナを切ったが、前半3ハロン34秒0は、馬場を考えればけっして遅いものではなかった。そして、好発を切って好位のインをロスなく運んだのが、香港からの刺客エアロヴェロシティ。直線では巧く馬場の中ほどに持ち出し、先に抜けていたハクサンムーンとミッキーアイルの間に入れて闘争心を引き出すという、いかにも世界の名手らしいパートン騎手の好騎乗であった。今回、ドバイが今年からダートに戻ったことにより日本参戦となったようだが、陣営は秋のスプリンターズS参戦も視野に入れているとのこと。アウェーで見せた底力は本物であり、走り慣れた右回りの中山なら、主役となることは間違いない。

 2着ハクサンムーンは、馬場のいいところを選んで、なおかつ折り合いが付いて自分のペースで走ることができた。昨年のような馬場はマイナスだが、今回のような適度に時計のかかる馬場も基本的には合っている。ゴール前でも止まったわけではなく、今日のところは仕方ないだろう。

 3着ミッキーアイルは、対照的に前半で少し掛かり気味だった印象。加えて、良馬場でこその馬であり、2着との僅かな差もそのあたりだろう。ただ、これが初距離であり、折り合い面で進境を示すなら、いずれはスプリント界で頂点に立つことができるだろう。

 ダイワマッジョーレは、痛恨の出遅れ。前走のように直線勝負に賭けて、それなりの脚は使っているが、1200m戦では届かない位置取りだった。

 最終的には1番人気となったストレイトガールは、馬場が全てだろう。パンパンの良馬場であったなら、ここまで大きく負ける馬ではない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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