先入観なしの名手が好アシスト 「こんな競馬」もできたステルヴィオ

佐藤直文 レース回顧
マイルCS
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好位追走から内をスルリ ステルヴィオ

 稍重発表だった昨年が1分33秒8の決着で、良馬場の今回はその昨年よりもメンバーレベルが高いことも鑑みれば、1秒半くらいは速い決着になるのでは、というのが予想上での大前提だった。そうなれば、当然、スピードの絶対値や時計の裏付けが必要となるわけだが、蓋を開けてみれば前半3ハロン35秒0、半マイルも47秒1という昨年よりも遅い流れ。結果、内枠の上位3頭が馬番順での入線となったのも、けっして偶然ではなかったろう。

 ステルヴィオは、最内枠からスタートを決めて出して行き、緩いペースもあってか好位での追走。こんな競馬もできるのか、という感を受けたが、これが乗り慣れたジョッキーのみならず先入観を持っての騎乗だったらどうだったろうか。直線でも、鞍上には馬を外へ誘導する気はさらさらなく、最後も開いたインをついたあたりは、さすが欧州でゴドルフィンの主戦として活躍するビュイック騎手ならではだった。今日のところは流れや鞍上のアシストに恵まれたとはいえ、少しエンジンのかかりが遅いところがあるこの馬にとっては、本来は1800か2000mがベストのはず。真価が問われる今後の走りにも期待したい。

ステルヴィオ

インから伸びた3歳馬ステルヴィオがGI初制覇(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ペルシアンナイトは、これまた枠順もあってか昨年よりも前、勝ち馬の一列後ろで流れに乗る形。4コーナーでは少し前が詰まり気味となったが、そこで脚も溜まり、とにかく経済コースにこだわったことで、ラストは勝ち馬を上回る伸びを見せていたが、今日のところは勝負のアヤと言っていいだろう。

 3着アルアインは、スローの2番手で理想的な競馬ができたと言えるが、一旦は抜け出しながらも内から2頭に交わされたのは、瞬発力勝負になったためだろう。同じポジションでも、もう少しペースが淀みなく流れていれば、結果は違っていたかもしれない。

 4着カツジは、しっかりと脚を溜めて運べたこともあったろうが、今日のペースと不利な外枠だったことを考えれば、大健闘と言える。もう少し流れに乗る形で脚を溜める競馬が身に付けば、年齢からいっても来年は上位人気の一角としてこの舞台に立っている可能性もあるだろう。

 5着ミッキーグローリーも、同じように脚を溜めて不利な流れの中でよく差を詰めていたが、4着馬との差は大外を回った分だったか。

 アエロリットは、外枠だったせいか、ムーア騎手が内の先行勢を見ながらソロっと出して行き、ペースが上がらなかったために前に押し出された形。これまで、逃げた時は2戦2勝だった馬であり、直線を向いた時点でも手応えは十分にあったはずだが、ここまで抵抗できないとは、回りの問題なのか、メンタルの問題なのか、ちょっと理解に苦しむ負け方だった。モズアスコットは、4コーナーで鞍上が手綱を引かざるを得ない大きな不利。最後も諦めて流していたので着順は度外視できるが、スムーズに捌けていたとしても、今日の流れでは厳しかったかもしれない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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