またも“ミルコ・マジック” 抜群の勝負勘でパッションダンスを躍らせる

佐藤直文 レース回顧
札幌2歳S小倉2歳S新潟記念

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クラシックも視野に入る アドマイヤエイカン 【札幌2歳ステークス】

 これまた、1・2着馬がハナ差の大接戦だったが、最後は馬の差というよりも、夏の北海道シリーズだけですでに重賞を3つ制していた鞍上の差でもあったか。

 勝ったアドマイヤエイカンは、新馬勝ちのタイムこそ平凡だったが、遊びながら走って直線で一気に後続を突き放した勝ちっぷりは本物であった。最後は2着馬の抵抗に遭ったとはいえ、競り勝った勝負強さに加え、まだまだ成長の見込める素材であるという点で、先週のロードクエストに続いてクラシック候補に名乗りを上げたと言えるだろう。

 2着プロフェットは、ソツのない競馬で、時計のかかる洋芝もピッタリの馬。最後は前述した騎手の勢いの差も出たが、ハービンジャー産駒はとにかく競って弱い面があることも確かだ。

 3着クロコスミアは、前走で完敗した4着馬をゴール前で交わしたものだが、レース運びの上手さでの好走。これまで4戦のキャリアが生きた形だろう。

 人気の一角となっていたアラバスターは、出負けもあったとはいえ、4コーナーまで最後方では勝負にならなくて当然か。これが作戦だったとは思えず、行けなかったのであろうが、そのあたりが今後の課題となるだろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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