「力が違う」ユーキャンスマイル 春天が楽しみになる完勝

佐藤直文 レース回顧
ダイヤモンドS

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菊花賞3着馬が示した実力 ユーキャンスマイル

 10頭立ての少頭数のみならず、うち4頭が条件馬。春の天皇賞へのステップとも位置付けされる重賞としては、少し淋しいメンバー構成ではあったが、勝ち馬に限っては大舞台への期待を抱かせる内容だったように思う。

 そのユーキャンスマイル。縦長の展開の割りにはスローな流れの中で、ペースの上がった残り1000m地点でも岩田康騎手は持ったまま。4コーナーではシンガリの内というポジションだったが、直線でそのまま内から追い出されると、あっという間に逃げ馬の直後に取り付いて、あとは危なげなく抜け出す、力が違うと言わんばかりの完勝だった。今日のところは相手にも恵まれたとはいえ、菊花賞3着の実力を考え併せれば、春天が楽しみになったと言えよう。

ユーキャンスマイル

単勝1.7倍の支持に応えたユーキャンスマイル(桃帽)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着サンデームーティエは、離し逃げとなったが、出遅れから強引にハナへ行ったことで後続も幻惑されたのか、見た目以上のスローに持ち込むことができた。2番手以降のプレッシャーもなかった上に、1000万条件の身で50キロの軽ハンデを生かし、ラストも二の脚を使って粘り込んだ形だ。今月一杯で引退する谷原師は、これが最後の重賞出走。2着でも、これだけ見せ場を作ればいい餞となったろう。

 3着カフェブリッツは、道中3番手で流れに乗り、直線では一旦2着馬を交わして先頭に立つシーンも。最後はハンデ差もあって差し返されたが、長距離戦における自分の型は身に付けたと言える。

 4着ソールインパクトは、いつもより前の中団で意識的に運ぶ形。結果はともかくとして、最後までジリジリと脚を使っていただけに、こういう競馬の方がいいのだろう。長距離重賞なら、まだどこかでチャンスがあるはずだ。

 5着ララエクレテールは、51キロの軽ハンデも生かして最後まで脚を使っていたが、まだオープンでは力不足か。

 グローブシアターは、この馬にとっては距離が長かったにしろ、悪くはない位置取りから全く見せ場すら作れなかった。鞍上にももう一工夫欲しかった感を受ける。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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