武豊レッドジェニアルはアテにならない？ ４歳馬“全消し”の予想も…

注目すべきは恵ハンデの条件上がり　そして条件馬だって通用

デスク「近年のこのレースで顕著な傾向は、前走で条件戦を勝った馬の好走が目立つ点で、準オープン勝ちだけでなく１０００万勝ちも含めると、ここ３年で５頭が３着以内という凄い数字なんだよな」

加茂「そんなデータを振りかざさなくてもレッドレオンは買えまっせ。５歳でもまだキャリアは７戦。食いの細さや体質面の弱さで出世こそ遅れましたが、本格化したなら重賞でも足りる器ですわ。スローでもスッと折り合えるセンスの良さと、渋った馬場でのデビュー戦勝ちから、今の力の要る馬場も問題ないんとちゃいますか」

吉田「レッドレオンの前走は、好位からソツなく抜け出す形でインパクトこそ薄かったですが、７ヶ月弱のブランク明けでプラス１２キロの体重だったことを考えれば、今回へ向けての上積みはかなり、と見ていいのではないでしょうか。もちろん、デスクの挙げたデータの後押しもありますし、前走と同じ競馬ができれば通用するはずです」

目黒「７戦４勝と、成績の上では底らしい底を見せていない馬ですが、実は過去に取材している時の感触は決して良くはなく、前走も休養明けだったこともありますが、陣営のトーンはあまり高くなかったんですよ。そのあたり、小滝助手は“稽古の動きは目立っていなかったけど、本当に実戦タイプですね。中間放牧を挟みましたが、体調は前走より良さそうです。調教だけでは掴みきれない部分はありますが、実戦にいけばいつも一生懸命走って、こちらの思っていた以上の結果を出してくれるタイプです”と。２年前のきさらぎ賞以来の重賞挑戦になるが、侮れない面はありますね」

休み明けの準オープンを勝って臨戦のレッドレオン（撮影：日刊ゲンダイ）

持木「僕は前走が条件戦で負けたとはいえ、５２キロならモズベッロで勝負になると見ます。その前走は、スタートが一息だった上に、直線でも前が狭くなる不利があったもので、けっして力負けではありませんでした。重馬場で勝った実績からも今の力の要る馬場は歓迎でしょう」

那谷「その重馬場での勝利だったモズベッロの４走前は、開催最終週で馬場の悪化も進んでいたにも関わらず、２０００ｍの通過タイムが前の週の３勝クラスの勝ち時計と同じという優秀さで、この一戦だけを見てもかなりのポテンシャルを秘めているのは明らかなんだ。前走もスローで“行った行った”の展開を考えれば勝ちに等しい内容だったと言えるし、重賞とはいえこれだけのハンデ差があれば、一発があっていいぞ」

細川「これまたまともなら重賞でも通用する力はありますが、陣営によると、昨年５月の白百合Ｓでモタれて勝ち切れなかったように、手前の替え方に課題があるとのことです。それさえクリアできれば、といったところでしょうか」

市場「僕は、菊花賞のラストで一番目立つ脚を使っていたメロディーレーンを狙います。前走が自己条件の２勝クラスで勝ち損ねたとはいえ、そのぶん４９キロの軽ハンデなら足りていいのではないでしょうか。サイモンラムセス、ロードヴァンドールといったあたりが主導権を争えばけっして緩い流れにはならず、上がりを要すこの馬向きの展開になると思いますしね」

細川「確かに脚を余し気味ながら掲示板に載った菊花賞でのメロディーレーンの走りは見事でしたし、長距離戦での活躍も見込める馬ですが、前走時から冬毛が出ていて菊花賞当時のデキに戻っていない点が気懸かりですね。超の付く小柄な牝馬なので、ハンデは魅力的ですが…」

田崎「僕は“何でもアリ”のメンバーかと思っていますが、さっき市場君からちょっと名前の挙がったロードヴァンドールの一発に期待します。最近は好位で控える競馬もできるようになったとはいえ、持ち前の渋太さを生かすにはやはり積極的な競馬が合うと思います。おととしの２着もそうだったように、この距離でハナを切って自分の形に持ち込めば、その再現もあっていいですよ」

デスク「細川から出た冬毛の話は気になるが、それでも俺はメロディーレーンだな。年長馬も含めて今回のメンバーで菊花賞の掲示板に載ったのはこの馬だけだし、しかも菊花賞より斤量が６キロも軽くなるのなら、迷わず買いだと思うんだ」

木谷「僕も応援コミでメロディーレーンを買いたいと思ってたんですが、田崎さんがそれも含めて４歳馬３頭を全部“抜け”にしたのがひじょうに気になっています」

デスク「田崎の目論見通り４歳勢が全く来ないか、あるいは４歳馬同士で決まるかのどっちかかもしれんが、馬券的には後の方が買い目も少なくて済むし面白そうだな」

田崎「僕は全然面白くないですが（怒）」