出遅れ直後に「証明」モズアスコット 2着コパノも強かった

佐藤直文 レース回顧
根岸S
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芝&ダートのダブルGI獲りへ モズアスコット

 前半3ハロン35秒0というラップはビックリするほど速くはなかったが、1分22秒7という決着タイムは良馬場での施行におけるこのレースの最速タイムであり、ともに58キロの斤量を背負って1分22秒台で駆けた上位2頭は、掛け値なしの強さだったと言える。

 モズアスコットは、1馬身ほど出遅れたが、これはダートスタートのためではなく、ゲートで座ってしまってスタートのタイミングが合わなかっただけのことで、その出遅れをすぐに挽回して中団で流れに乗った時点で、すでにダート適性の高さを証明していたか。ペースが流れたことで、揉まれることなく馬群の外目を追走できたこともあったが、キックバックを嫌がる素振りも見せずに直線で一気に抜け出してきた内容は、本当に強いの一言だった。距離の1ハロン延長も安田記念勝ち馬としては望むところのはずであり、本番のフェブラリーSでも最有力候補にのし上がったと言えよう。

モズアスコット

芝のGI馬モズアスコット(右)がダート適性の高さを見せて快勝(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着コパノキッキングは、パドックからイレ込みが目立ち、馬場にも先出ししたほどだったが、加えてスタートが良過ぎたことで、少し力みながら先行する形に。連覇を逃したのもその分と言えるかもしれないが、今日は勝ち馬の強さを褒めるべき一戦であり、前述したように58キロを背負って目標となりながらも踏ん張ったこの馬もまた強かった。ただ、今日の速い流れでも力んでしまったあたり、これ以上の距離延長はけっしてプラスには働かない印象も受けた。

 3着スマートアヴァロンは、後方で脚を溜める自分の競馬に徹して、直線でも持ち前の末脚を如何なく発揮したもの。8歳を迎えて意外にも今回が重賞初挑戦であったが、1400m戦であれば重賞タイトルを手にするチャンスもまだありそうだ。

 4着ダノンフェイスは、いつもよりも前目のポジションで流れに乗り、これまた1400mの距離適性を十分に示す走りではあったが、上位には力負け。この馬も年齢的な衰えは見せていないだけに、相手次第では重賞制覇のチャンスもあるだろう。

 5着ワイドファラオは、好位からスムーズな競馬ができたが最後は58キロの斤量も応えた形。ただ、まだ4歳という年齢を考えても、これからに期待を抱かせる走りはできたように思う。

 ミッキーワイルドは、好位をスイスイと気分良く行き過ぎた感を受け、もっと脚を溜める形の方がいいと思うが、それにしてもここまで大きく負けてしまったあたりは状態面に問題があったか。

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佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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