秋も主役は譲らなかったラブリーデイ 代打浜中も完璧騎乗で勝利をアシスト

佐藤直文 レース回顧
天皇賞(秋)スワンSアルテミスS

溜めたらキレた アルビアーノ 【スワンS】

 こちらは対照的に、春は逃げて結果を残してきたアルビアーノが控えて差す形で快勝。着順ほど大きくは崩れていなかった前走で、柴山雄騎手も控える競馬に手応えは掴んでいたのだろうが、思ったよりも後ろの位置でジックリを脚を溜めて弾けて見せた。折り合いがスムーズに付くようになったのは成長の証と言えるが、これで富士Sに続いて前哨戦は3歳馬が制したことになるマイルCS。混戦の度合が増したように思えるが、当然、この馬にもチャンスは十分ある。

アルビアーノ

これまでとは違い待機策でスワンSを制したアルビアーノ(撮影:日刊ゲンダイ)

 フィエロは、またしても、という感じで届かずの2着。最後方に近い位置からでスローペース、休み明けだったことを考えても力は示したと言えるが、1400m自体も距離不足の馬だろう。ただ、これが1600mになったからと言って、捌くのに手間取ることに変わりはない印象も受けた。

 3着オメガヴェンデッタは、1200mは少し忙しく、1600mでは微妙に長い馬だが、この1400mではいずれ重賞を勝てる器だ。今後の成長にも期待したい。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。