名優二世ゴールドアクター 父スクリーンヒーローの背を追って、次は世界へ

佐藤直文 レース回顧
ファンタジーSアルゼンチン共和国杯京王杯2歳SみやこS

父譲りの瞬発力で キャンディバローズ 【ファンタジーS】

 これまたスローで前へ行った組での決着となったが、4頭出走していたディープインパクト産駒が上位独占となったのも当然の瞬発力勝負であった。

 勝ったキャンディバローズは、好スタートを決めて常に前を射程に置いたポジション。400キロそこそこの小柄な馬だが、なかなかの瞬発力を見せた。次に繋がるか、という点では、レースの質から言っても疑問が残るが、賞金を加算できたことで来春へのローテーションが楽になるだろう。

キャンディバローズ

ルメール騎手を背にファンタジーSを制したキャンディバローズ(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着メジェルダは、自分の競馬に徹して渋太く粘り込んだが、距離は1400mがギリギリかもしれない。

 3着ブランボヌールは、絶好位で運べていた割りに今ひとつ弾けなかったが、これは久々の分と見ていいか。

 4着ワントゥワンは、ただ一頭だけ中団から伸びたもの。休養の効果で馬体も成長しており、これは次に繋がる一戦と言える。

忘れずに買おう 次走の注目馬

 今回も若手TMの担当で。まず、馬場TMのセレクトは、東京日曜7R、2着グラスプリマ。久々で余裕残しの仕上げだったが、それでハナ差なら能力以外の何者でもない。叩いた次は確勝級と見ていいだろう。

 伊利TMのセレクトは、東京土曜3R、6着ビレッジシャトル。直線で外へ持ち出す際に、他馬の進路を妨害(騎手が騎乗停止に)したが、自身もその際に一旦手綱を緩められており、まともなら勝ち負けまであった。ただ、距離はもっとあった方が良く、次走は1800mか2000mなら狙ってみたい。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。