ソダシに「正直恐れ入った」 メイケイエールは我慢できず「能力は確かだが…」

佐藤直文 レース回顧
桜花賞

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純白のアイドルから実力派女王へ ソダシ

 前半3ハロン通過が34秒1と、決着タイムを考えればそこまでの速さではなかったが、我慢し切れなかったメイケイエールが動いたことにより、一気にタイトな流れに。馬場の高速化が嫌われたか、最終的に1番人気の座を譲る形となった勝ち馬だが、1分31秒1という驚異的レコードには、正直恐れ入った。

 そのソダシ。序盤は行きたがる素振りを見せ、外枠だったなら持って行かれたかもしれないが、鞍上が巧く宥めて好位で折り合いを付けたもの。手応え十分に直線を向いて先頭に立つと一旦は完全に抜け出し、ラストこそ後続に詰め寄られはしたが、これは前の組には厳しい流れだった分でもあり、完成度の高さを強くアピールする勝利であった。従来のコースレコードをコンマ8秒も更新したのは、高速馬場ゆえではあっても、真の実力なくしてはできない芸当。もはやアイドルホースの域は超越した存在だと言えるだろう。

ソダシ

ソダシが白毛馬初のクラシック制覇を達成

 2着サトノレイナスは、後方から自分の競馬に徹しての直線勝負。内をすくって一旦は勝ち馬より前に出るシーンもあった前走とは違い、外からねじ伏せに行って届かなかった形だが、内容的には負けて強しであった。大トビの馬で阪神のマイルがけっしてベストとは思えず、距離延長で三度目の正直があっても全く不思議はない。

 3着ファインルージュは、勝ち馬を目標にして上手に立ち回り、直線で一旦は突き放されたもののゴール前ではよく詰め寄っていた。これまた負けて強しの内容と言えるだろう。

 4着アカイトリノムスメも、同様に勝ち馬を目標として見せ場を作ったが、最後に伸び負けたのは、厳しい流れの分だったろう。以下6着までをクイーンCの上位馬が占め、3着馬もフェアリーS勝ち馬なら、少なくとも今年はトライアル組よりもこのあたりの路線の方がハイレベルだったとも言える。

 メイケイエールは、出負けはともかくとして、鞍上が馬群に入れて落ち着かせようとしても全くスピードのコントロールが利かなかった。能力は確かな馬だが、気性面での成長がなければ、この先も厳しいであろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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