阪神ジュベナイルF、香港GIの前に「単勝一本勝負」したい1頭とは

想定班レポート

~阪神ジュベナイルF前に注目すべき一戦~

日曜中山10R・常総Sはホウオウエミーズ(池上和厩舎)がどういう勝ち方をするかを観るレースになりそうだ。
管理する池上和調教師が「あの状態で時計勝負に対応出来たのは収穫だった」と振り返る前走は、札幌での出走を回避した後の仕切り直しの一戦だった。決して万全の状態とは言えない中での競馬だったが、4コーナーでは外から抜群の手応えで進出。強気の競馬で一旦は先頭に立つも流石に最後はゴルトベルクに差されてしまったが、それでも見せ場十分の2着。地力を再確認させるには十分な内容だった。

ホウオウエミーズ

相性のいい中山1800mで好勝負を期待できるホウオウエミーズ

デビュー当初から期待されていた一頭だが昨秋にゲートトラブルからスランプに陥った。しかし調教師を筆頭にスタッフらの懸命のケアにより、それを克服。その問題が解消した今年初戦以降は徐々にパフォーマンスを上げ、2走前に格上挑戦で出走したG3マーメイドSでは軽量50kgだったとは言え、スムーズならあわやと思わせる5着に健闘するまでに復調していた。
今回はここを目標に文句無しの仕上がりで臨む。さらに「馬体のハリは以前より遥かに良いし、見違えるほど良くなっている」と師が言うように華奢な印象だったシルエットが逞しく、美しくなり馬が次のステージへと突入した様子。阪神ジュベナイルF前に、必見の一鞍だ。

 

筆者:


1986年福岡県生まれ 2010年入社。美浦の厩舎取材を担当。基本は穴狙いだが、厩舎情報を重視するスタイル。この世界に入ったきっかけは、大学時代に東京競馬場が近かったので。