「安田記念が楽しみ」疑う余地がなくなったイルーシヴパンサーの“能力”

佐藤直文 レース回顧
東京新聞杯

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この勝ちっぷりならGIでも イルーシヴパンサー

 4ヶ月後に同じ舞台で行われる安田記念へと繋がる一戦。GIIIだけにメンバーレベルは遠く及ばないとはいえ、勝ち馬が見せたパフォーマンスは、その本番でも通用して不思議のないレベルだったように思う。

 そのイルーシヴパンサー。前走は少頭数だったこともあってか、前を見ながらのレース運びだったが、今回は出して行かずに後方からジックリ構える形。自分のリズムを守って追走できたことで、直線では持ち前の瞬発力を爆発させての快勝だった。一息入れて更なる成長も示す走りだっただけに、これは安田記念でも楽しみな存在となるだろう。

イルーシヴパンサー

1勝クラスから4連勝、マイルの頂点も視野に入り始めたイルーシヴパンサー

 2着ファインルージュは、プラス体重でも太目感のない仕上り。反応が遅いのはいつものことだったが、坂を上がってからの伸び脚はGIレベルと言えるものであり、目標のヴィクトリアマイルに向けては、これまた楽しみが膨らんだ形だ。

 3着カラテは、好位で運んだ昨年とは違う競馬で、勝てなかったとはいえ内容はけっして悪いものではなく、今後に繋がる走りはできたように思う。

 4着カレンシュトラウスは、直線で一旦は先頭に立つ見せ場十分の内容だったが、鼻出血明けでこれだけ走れば大したもの。ただ、もう少し距離があった方がいい馬かもしれない。

 ホウオウアマゾンは、前走が今回と同じ控える競馬で結果を出したものだけに、けっして逃げないとダメなわけではないが、マイルは気持ち長いのかもしれない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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