【安田記念】マイル無敗のソウルラッシュは「GIでも買えるのか?!」

想定班レポート
安田記念

素質開花で一気のGI獲りへ ソウルラッシュ

 2021年は重賞未勝利、勝ち星も近年で最も少ない26勝に終わった池江寿厩舎だが、今年は5月終了時点で既に28勝。2位以下に大きな差をつけて首位を独走する。GIの勝利は2019年のアルアインによる大阪杯が最後だが、久々にビッグタイトルを狙えるソウルラッシュという新星が現れた。

 デビュー戦を快勝した後の5戦は惨敗続きだったが、気管支の弱さが解消。ブリンカー着用やマイルへの路線変更など全てが噛み合って一気に素質が開花した。マイラーズCは先行馬が残る流れでの差し切りで、条件戦を勝って参戦した馬の制覇は実に32年ぶりという快挙であった。

マイラーズC

豪快な差し切り勝ちを演じたマイラーズCのソウルラッシュ

 

自然体で臨む鞍上にも魅力アリ

 「入厩時から動きが良くてポテンシャルの高さを感じていましたし、集中力が一息だったのでブリンカー効果は絶大でした。今ならGIでも一発を狙えますよ」と陣営はきっぱり。

 「どんなレースでも出来るし、ウィークポイントが少ない馬ですね。高速馬場は未知数ですけど、たまたま、そういう馬場で走っていないだけで特に気になりません」とは浜中騎手。自信満々というより、不安やプレッシャーがなく、自然体なのが印象的だった。

 レース直前まで馬場状態は読めないが、実績から道悪はかなりの巧者。週末の雨予報で馬場が渋ったとしても、追い風となりそうだ。(栗東想定班・那谷明弘)

ソウルラッシュ

担当の橋口浩助手を背に、1週前追い切りを終えた直後のソウルラッシュ

那谷明弘

筆者:


1970年神戸市生まれ。慶応大学文学部卒。95年入社。美浦で時計班として所属したのち、96年秋から栗東トレセンで取材を担当。夏の小倉出張は10年を越える。予想は「競走馬の強さはラップに現れる」、馬券は「血統と確率論の理解が必須」がモットー。