【安田記念】メンバー唯一の3歳馬セリフォス 「買えるだけの根拠」とは

調教班レポート
安田記念

能力は世代屈指 あとは気持ちの問題

 この中間の調教前の角馬場では非常にリラックスした表情を見せて、一度使った事でガス抜きが十分にできている印象を受けるのが、3歳馬のセリフォスだ。

 ここ2戦のレースでは道中力んだ走りになっているが、これには原因があり、前走はこの馬としてはスタートが良過ぎた事と、その直後に馬込みでゴチャ付いた時にスイッチが入ってしまい、2走前の朝日杯FSではスタート直後に仕掛けてポジションを取りに行ったのが裏目に。行きたがるのをなだめながらの追走になってしまった。それでも朝日杯FSでは今年のダービー馬ドウデュースとNHKマイル勝ちのダノンスコーピオン2頭のGI馬に割って入って2着に好走と、世代屈指の能力は示している。

セリフォス

最終追いでは鳴尾記念出走のカイザーバローズ(手前)を相手に先着したセリフォス

 

癖を知る鞍上と 斤量の差で

 スローペースの中、全く折り合いを欠く事なくスムーズに流れに乗り、大外一気で快勝した3走前のデイリー杯2歳Sの時の様に、スタート直後にアクションを起こさなければ掛かる心配は少ないと考えらえる。その時のイメージで乗れる鞍上に替わる点と斤量54キロがこの馬にとっては追い風になるはずだ。(栗東調教班・中邑茂)

デイリー杯セリフォス

大外一気での快勝だったデイリー杯2歳Sのセリフォス

筆者:


1974年千葉市生まれ 1997年入社。栗東時計班。馬券は、馬連を中心に単勝や馬単も買うスタイル。趣味は、地元の滋賀県を中心にラーメンを食べ歩くこと。