【関屋記念・調教診断】本格化ムードが漂う「攻め気配バツグンの1頭」とは!?

調教班レポート
関屋記念

夏場では唯一のマイルの距離での重賞ということもあり、好メンバーが揃ったが、美浦からも有力馬が多く出走。
まず取り上げるべきは安田記念で1番人気に支持されたイルーシヴパンサー(美浦:久保田厩舎)。これまでと同様に長めからの調教をしっかりこなして、直前は岩田望騎手を迎えての追い切り。初コンタクトとなるためか、少しモタつくところはあったが、前にいく馬をキッチリ捕らえてのゴール。凄まじいまでの加速力を見せた東京新聞杯の時と比べると、少し物足りなさはあるが、この一追いで力を出せるところまで仕上がってきたとみたい。まして直前の追い切りで鞍上が癖を知ることができたのは、プラスに働くはずだ。

そして、充実度ということならウインカーネリアン(美浦:鹿戸雄厩舎)に注目。以前は爪の不安があった馬だが、この中間は在厩して入念に乗り込めているように不安はすっかり解消。2週前にマークした5F65秒台は復帰後の最速となるもので、それだけの負荷をかけられるまでに体調がアップしてきたということ。直前の動きも迫力満点で、3連勝で一気の重賞初制覇も視野に入っていい好仕上がり。コンビ成績〔6.1.0.1〕と手綱を取る三浦騎手との相性も良く、無視できない一頭だ。

ウインカーネリアン

中間の気配からも本格化の兆しが漂うウインカーネリアン

いつも通り放牧明けとなるスカイグルーヴ(美浦:木村厩舎)は長めから時計を出して軽快な動き。道中も集中して走れており、以前の若さが抜けてきた印象。これならばマイルの距離でも集中して走り切れるのではないだろうか。結果次第では、秋の大舞台にも楽しみがつながりそうな一戦。関東馬の活躍に大いに期待したい。(美浦調教班:武井友彦TM)

スカイグルーヴ

待望の重賞初制覇へ向け虎視眈々!スカイグルーヴ

筆者:


1975年東京都練馬区生まれ 1997年入社。美浦の時計班で、関東本紙予想を担当。予想の肝はあくまでも対戦比較。大学への通学で京王線を使っていて、東京競馬場に立ち寄ったのが、この世界に入るきっかけ。