【エリザベス女王杯回顧】「血の成せる業」覚醒ジェラルディーナにかかる“母レベル”への期待

佐藤直文 レース回顧
エリザベス女王杯

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タフな条件ものともせず ジェラルディーナ

  絶好のコンディションでの良馬場が続いていたこの秋のGIシリーズだったが、朝からの雨で重馬場での施行。淀みのない流れとなりやすく、ただでさえ持久力勝負になりやすい内回り2200mで、なおかつこの馬場状態では、相当なタフさが要求される一戦となった。

 ジェラルディーナは、パドックでかなりうるさい面を見せていたが、大外枠からでも巧く前に壁を作って折り合いを付けたあたりは、さすが百戦錬磨のC.デムーロ騎手。勝負どころから抜群の手応えで馬場のいい外目を進出すると、直線では力強い伸びを見せての完勝だった。本格化には少し時間を要したが、ようやくの良血開花。今後は母ジェンティルドンナ同様に牡馬一線級を相手にしての活躍も期待される。

ジェラルディーナ

才能開花のジェラルディーナが、重賞初Vからの連勝で一気の戴冠

 2着は同着となったが、まずウインマリリンは、逃げた馬の首に鈴を付けに行く形で一旦は先頭。展開を考えると相当強い競馬だったものであり、昨年の日経賞、オールカマーと牡馬を力で捻じ伏せた底力が今日の馬場で生きたか。

 もう1頭のライラックは、勝ち馬を目標にして直線で力強い伸びを見せたもの。瞬発力勝負では少し足りないが、今日のような馬場にはかなりの適性を示したと言える。

 4着アカイイトは、早目に動いて行った昨年とは違って直線に賭ける競馬となったが、自分の脚はしっかりと使ったものであり、やはりこのコースは走る馬だ。

 5着ナミュールは、道中でゴチャついてスムーズさを欠く面が見られたとはいえ、本来の脚が使えなかったあたりは、秋華賞の反動が少なからずあったと見るべきか。

 デアリングタクトは、自分のリズムで走り切れておらず、まだ往年のデキには戻っていなかった印象。スタニングローズは、好位でスムーズな競馬ができていたが勝負どころで手応えが怪しくなったあたり、今日のような馬場が良くなかったのかもしれないが、秋3戦目でタフな競馬に対応できるだけの余力が残っていなかったと見ていい。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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