【ユニコーンS回顧】「一線を画す強さ」ペリエール 圧巻の内容は過去のGI馬に“匹敵”

佐藤直文 レース回顧
ユニコーンS

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遠征帰りながら2着に3馬身差の完勝 ペリエールがここから大舞台へ

 後続を離し気味だったとはいえ、逃げた馬が前半1000m58秒0のラップを刻み、良馬場としては上々と言える1分35秒0の決着タイム。地力が問われる一戦で2着に3馬身の決定的な差を付けた勝ち馬の内容は、ここから巣立った過去のGI馬との比較でも遜色はなく、今後の活躍が期待される走りだった。

 そのペリエール。前が飛ばす展開でも慌てず騒がず自分のペースで運び、4コーナーでは抜群の手応えで好位に進出。スムーズに流れに乗れたとはいえ、他馬とは一線を画す強さを見せての危なげない勝利だった。ドバイ遠征帰りの一戦ではあったが、力を出せる態勢に仕上げた陣営、そしてテン乗りながら持ち味を最大限に引き出してみせたルメール騎手の好騎乗もあっての完勝だったと言える。

ペリエール

3月のドバイ遠征以来の一戦でも好パフォーマンスを魅せたペリエール

 2着サンライズジークは、離れた2番手から自分の競馬ができたとはいえ、強かった勝ち馬によく食い下がったもの。これまたダートでは今後が楽しみになる走りだった。

 3着ブライアンセンスは、モマれる形でスムーズな競馬ができなかった上に、状態面でも前走からの上積みには乏しかった印象。今日のところは地力での3着確保だったか。

 4着メイショウモズは、出遅れて最後方から直線でメンバー最速の上がりを使って差を詰めたもの。普通に流れに乗れていれば、と惜しまれるが、まだ1勝クラスの身であり、自己条件に戻ればアッサリだろう。

 5着グレートサンドシーは、直線で一旦は3番手に浮上するシーンもありながら伸びを欠いたのは、久々もあっただろうが距離も幾分長かったか。

 オマツリオトコは、最内枠で出負けしての厳しい競馬となったが、直線ではよく差を詰めて立て直した効果は見せた。ヘンリーは、この距離でも流れに乗れていたが、今日のところは相手も強く、まだこれからの馬だろう。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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