【オールカマー回顧】2着タイトルホルダーは“61秒1”の逃げがアダ? 甘くはなかった始動戦

佐藤直文 レース回顧
オールカマー

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着実にステップアップして大舞台へ 完全本格化ローシャムパーク

 過去10年のうち中山で行なわれた9回全てで、1番人気馬は7~8月を休養に充てての秋始動戦だった馬。そのうち連対を果たした馬は4頭にとどまり、最近4年は複勝圏からも外れているという危なっかしいデータが存在していたが、今年は1番人気タイトルホルダーが底力で連対を確保したとはいえ、先を見据えた調整での始動戦で勝てるほど甘くはない相手だったか。

 ローシャムパークは、その1番人気馬の逃げを視野に入れつつ好位外目を追走。勝負どころから他馬の動きに惑わされることなく、あくまでも敵を1頭に絞ったかのような立ち回りで、最後は力強く抜け出しての完勝だった。3着に終わった昨年のセントライト記念時と比べても格段の成長を示したレースぶりで、完全に本格化を果たしたと言っていいだろう。

ローシャムパーク

4番人気のローシャムパークが完全本格化を示す完勝劇

 2着タイトルホルダーは、序盤は後続を離した上で1000m通過61秒1のマイペース。ただ、流れを落ち着かせ過ぎたか、その後は後続に突かれる形となって息が入るシーンがなかったように思う。前述したように最後は底力で2着を確保したものの、本来のパフォーマンスを発揮するには、正直あと一本追い足りない仕上げだったろう。

 3着ゼッフィーロは、4ヶ月ぶりながら馬体をフックラと見せての好仕上り。最後は狭いスペースをこじ開けるようにして伸びてきたが、スムーズに脚を使えていれば2着もあったかと思われる。

 4着マリアエレーナは、勝ち馬の直後から脚を伸ばして2着争いに加わったが、ゴール前で伸びを欠いたのは距離が微妙に長かった分だろう。

 5着ガイアフォースは、4コーナーで2着馬を負かしに行って直線で一旦は先頭を窺うシーンもあったが、坂を上がってから伸び負けた形。春にマイル戦を使ったことで好位で追走ができたとはいえ、その分だけ脚が溜まらなかったか。

 ジェラルディーナは、出負けして流れに乗れず、勝負どころからも前のペースが上がったことで差を詰めることができなかった。直線で脚は見せたものの、夏場に使われていた昨年のデキにもなかったか。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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