【チャンピオンズC回顧】「外野の不安」一蹴したレモンポップ 期待したい再度の“海外遠征”

佐藤直文 レース回顧
チャンピオンズカップ

皐月賞「22万9700円」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

強気の逃げで春秋GI制覇 進化を遂げたレモンポップ

 中京に舞台を移した2014年以降、8枠の馬が1頭も馬券対象になっていないというデータ。ただ、その“鬼門”とも言うべき枠順を克服してみせた勝ち馬のレースぶりからは、これまで8枠に強い馬が入らなかっただけと考えていいだろう。

 そのレモンポップ。大外枠もあって自分のリズムで走らせたかったこともあるだろうが、ゲートからの上り坂であれだけダッシュを利かせてハナを奪えること自体、能力レベルの違いを示すもの。他がガンガン行かなかったこともあるが、距離もコーナー4回も初めてという未知の領域で、あえて目標になることを厭わずにハナを切ったのも、中間の調教でも手綱を取って感触を掴んでいた坂井騎手にとって初モノづくしが“外野の不安”でしかなかった証拠だろう。さすがにゴール前は脚が上がり気味で、距離はこれがギリギリかと思えるが、今やダートでも世界レベルの日本代表として、再び海外での熱い走りに期待したい。

レモンポップ

強烈にハナを主張したレモンポップが、そのまま逃げ切りで人気に応えた

 2着ウィルソンテソーロは、勝ち馬のみならず道中2、3番手の馬も上位に流れ込む決着の中で、直線では1頭だけ次元の違う脚を使ったもの。前走は勝ちに行って終い一息だったが、出遅れたとはいえ脚を溜める競馬で持ち味を引き出した原騎手の好騎乗だった。

 3着ドゥラエレーデは、2番手で流れに乗って自分の競馬ができたもの。スタミナも十分に示す内容で、今後はダート路線に絞っていいかもしれない。

 4着テーオーケインズは、勝ち馬を射程に置いた絶好のポジションで運べていたが、現状ではこれが精一杯だったか。

 5着メイショウハリオも、ポジションを取れなかったとはいえ、ロスなく立ち回ってもここまでだった。

 セラフィックコールは、脚質的にコースが合わなかった感も受けるが、2着馬と同じ位置から伸びなかったあたり、初めての中3週で状態面が本物でなかったかもしれない。クラウンプライドも、本来の行きっぷりになく、韓国遠征後の疲れが尾を引いたか。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

皐月賞「22万9700円」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

皐月賞「22万9700円」的中! プロ予想家40人集結、優馬プレミアム。

日本ダービー特集

2024年日本ダービー特集

日本ダービーの出走予定馬、予想、単勝オッズ、結果、動画、歴代優勝馬、騎手・調教師データ、ゴール前写真、歴史などを紹介する特集ページ。『優馬本紙馬柱で振り返る日本ダービー』などオリジナルコンテンツも充実しています。

  • 出走予定馬
  • 予想オッズ
  • 騎手
  • 優先出走権
  • 賞金順
  • 次走予定
  • 動画・写真
  • 優馬本紙の馬柱
  • 短評

優馬 現3歳馬チェック

優馬 現3歳馬チェック

6月~12月に初勝利をあげた2歳馬(現3歳馬)を全頭チェック! 馬体は? 血統は? レース内容は? 総合的に判断をし、★評価をつけていきます。翌年のクラシック有力候補がきっと見つかるはず!

★5つ以上の馬を網羅。ダービー候補はこの馬!

ヒロイン候補が続出!? 牝馬の★評価。

注目勝ち上がり馬情報など毎週火曜更新。

トラックマン・記者一覧

競馬専門紙「優馬」トラックマン・記者一覧

平日はトレセンで東奔西走、週末はレース予想&馬券に全力投球。競馬専門紙「優馬」を支えるトラックマン&記者のプロフィールをご紹介します。