【スプリングＳ回顧】本番皐月賞での好走は？ 「タフ馬場◎」ピコチャンブラック 「存在感示した」キングスコール

前走を糧として鮮やかな巻き返し　強気の正攻法でピコチャンブラック

　一週前の弥生賞もそうだったが、例年と比べてやや小粒かと思えるメンバー構成。加えての重馬場で時計的にも参考にならないレースとなったが、仮に本番でもタフな馬場になったとしたら、今回の上位組にもチャンスは十分あるのではないだろうか。

　ピコチャンブラックは、スタートから出して行って好位の外目をキープ。その後、向正面でマクってきた３着馬に先を譲らずハナに立ち、気性面でのモロさを見せた前走とは違って自分のリズムを守ることができた。最後こそ苦しくなって２着馬に迫られたものの、思い通りの競馬ができたように思う。自分でレースを作れることも大きな強みであり、前述したように、本番でも時計のかかる馬場になれば面白い存在となりそうだ。

ホープフルＳ13着からの巻き返しＶを果たしたピコチャンブラック

　２着フクノブルーレイクは、３コーナー過ぎから絶妙のタイミングで動いて進出。タフな馬場も合っていると思えたレースぶりだった。

　３着キングスコールは、スタートでタイミングが合わず向正面で一気にマクる形。そこで勝ち馬の抵抗に遭ったとはいえ、存在感を示す走りではあった。今回は８分程度のデキに加えて、理想は良馬場のタイプでもあり、本番での変わり身も期待できよう。

　４着マテンロウバローズは、最後に内からよく差を詰めてきたが、距離が微妙に長いかもしれない。

　ダノンセンチュリーは、序盤こそマイペースで運べていたが、途中で来られる厳しい展開。気性面での成長も求められそうだ。