大外から強豪たちを一呑み 本番でも楽しみなシャケトラ

佐藤直文 レース回顧
日経賞

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長くいい脚を使って差し切り シャケトラ

 レース序盤は2頭が後続を離す展開となったが、ペース自体は落ち着いた流れ。離れた3番手をスムーズに追走していた単勝1.7倍のゴールドアクターにとっては、理想的な展開となったはずだが…。

 シャケトラは、スタートが一息で後方からの競馬となったが、3角手前から仕掛けて外を回って進出。直線入り口では前を射程圏内に捉えると、そのまま長くいい脚を使って差し切った形だ。前走の日経新春杯は、53キロの軽ハンデも味方した印象を受けたが、別定55キロでこの勝ちっぷりは本物と言わざるをえない。早目に動いて最後までしっかりと脚を使えたという点でも、距離が延びて更にいいはずであり、これは天皇賞でもひょっとすると、ひょっとするかもしれない。

シャケトラ

外から進出して前を捉えきったシャケトラが初重賞V(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ミライヘノツバサは、無理に競り合わずに2番手で運び、直線でゴールドアクターを振り切った地力強化をアピールする走り。実績は示す通り、中山コースがピッタリの馬だが、今後は他のコースでこの走りができるかが鍵となるだろう。

 3着アドマイヤデウスは、有馬記念以来の久々で転厩初戦というこもあって、陣営も手探りの調整だったと思えるが、元々休み明けは走る馬だ。これまた、一昨年の勝ち馬としてコース適性を存分に示したと言える。

 4着レインボーラインは、ジリジリとは伸びていたが、この馬にとってそもそも中山コースは合わない印象。距離が延びて、軽い馬場なら、本番での変り身も期待できる。

 5着ゴールドアクターは、前述したように、位置取りも流れも理想的で、これで伸びなかったのは体調面に問題があったとしか考えられない。仮に、そういう問題ではなかったとすれば、本番にも赤信号が点る結果と言えるだろう。

 ディーマジェスティも、久々の分はあっただろうが、得意の中山でこの走りは、期待外れと言わざるをえない。ジュンヴァルカンは、後方から追い上げた脚に見どころはあったが、このメンバーで出遅れたなら勝負にならなかったのも仕方ない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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