130億を超えるお金が動いたセレクトセール 主役はやはりディープ産駒
【馬声人語】
落札額の総額が昨年を大きく上回った今年のセレクトセール。今年も目玉はディープインパクト産駒で、高額落札馬が続出。ここから未来のダービー馬は現れるのだろうか?
昨年以上の活況ぶりを見せたセレクトセール
7月13、14日の2日間を通して行われたセレクトセール。落札額の総額は過去最高を記録した前年をさらに上回る131億7350万円(前年が125億7505万円)。1億円を超える高額落札馬が続々と取引され、率直な感想としては「景気が良いな…」である。数千万単位や億単位のやり取りは全くピンとこないし、様々な世論調査などでも景気の良さを実感している人は少ないようであるが、どうやらそうでもないらしい。ちなみに、1億円を超えたのは1歳馬が8頭、当歳馬が7頭である。1億円を超えた馬の数は昨年とほぼ変わらずで、落札率こそやや落ちて83.8%だったが、平均落札価格は上昇し、1頭当たり3344万円だった。
印象的だったのが「サトノ」の冠名で知られる里見治オーナー。今年のダービーではサトノラーゼン、サトノクラウンが2、3着と大健闘したが、セレクトセールでは両馬の弟をそれぞれ落札。しかも、サトノクラウンの弟、ジョコンダIIの2014は初日の最高落札額2億3500万円の値がついた。今度こそビッグタイトルを…という意気込みが感じられ、既にダービーへ向けたドラマが始まっているかのようだった。考えてみれば、競馬というエンターテインメントはセリの段階から、もっと言えば競走馬が生まれた時点から始まっているのである。
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