持ち味をフルに発揮 レコードもオマケにグレーターロンドン

佐藤直文 レース回顧
中京記念

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ようやく手にした重賞タイトル グレーターロンドン

 外枠からウインガニオンが押して押してハナへ行ったことにより、テンの3ハロンが33秒8、1000m通過も57秒0という超ハイラップに。ただ、それにしても最終週の荒れた馬場で、従来の記録をコンマ4秒も上回るレコードが出たのには、ちょっとビックリさせられた。ハイペースで馬群がバラけたことにより、直線で不利を被る馬もほとんどおらず、力通りの結果となったように思う。

 グレーターロンドンは、これほどの速い流れは経験したことがないと思うが、前走で1400m戦を使ったこともあってか、中団外目で意外とスムーズに流れに乗れていた。前が飛ばす展開に加えて、直線の長い中京コースで、ようやくこの馬の持ち味がフルに発揮できての重賞初制覇。割り引きかとも思われた大外枠も、むしろスムーズに走れたことでプラスに働いたと言えるし、秋はもう一つ上のステージでも期待できるだろう。

グレーターロンドン

悲願の初重賞制覇を果たしたグレーターロンドン(桃帽)(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ロジクライは、前3頭が飛ばす流れから離れた馬群の先頭で、けっして深追いすることはなく、直線で満を持して先頭に立つ形。完全に自分の競馬はできており、勝ち馬の決め手に屈したとはいえ、自身も従来のレコードを上回る時計で駆けているのだから、本当に力を付けている。

 3着リライアブルエースは、マイルは正直1ハロン長い馬だが、後方でジックリと脚を溜めて運んだことで、展開も向いたとはいえ、よく脚を伸ばしたもの。54キロのハンデも良かったが、これまた確実に地力を付けている。

 4着フロンティアは、勝ち馬のすぐ前のポジションで流れに乗り、直線で一緒に追い出されて後れを取ったものの、初の古馬相手にしっかりとした脚を見せて、能力は示したと言える。

 5着ワントゥワンは、最後方から直線で外へは持ち出さず、馬群を捌いて内目を伸びたもの。展開に乗じたとはいえ、牡馬相手ではここまでが精一杯だったか。

 ウインガニオンは、オーバーペースとなったのが全てとはいえ、テンの行きっぷりが一息でハナへ行くまでに時間を要し、結果的に息を入れるシーンがなかった。ただ、最後は歩いたわけでもなく、トップハンデだったことを考えても大きく評価は下げられない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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