丸山J会心の逃げ切り 間違いなく「その先」が楽しみなコントラチェック

佐藤直文 レース回顧
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影を踏ませずレースレコード コントラチェック

 3週後に控える桜花賞よりも、その先のフローラS、そしてオークスへと繋がる一戦。1分47秒4という優秀なレースレコード決着だったことを考えれば、上位馬は間違いなく“その先”が楽しみになったと言えよう。

 コントラチェックは、1000m通過ラップは60秒5と、けっして速いペースではなかったが、序盤から離し気味で後続も追いかけづらい逃げだった。しかも、勝負どころで息を入れて引き付けるのではなく、淀みないペースをキープしたことで、後続に脚を使わせる形。影を踏ませることなく、最後には突き放した絶妙の逃げ切りであり、ルメール騎手の代打ながら丸山騎手にとっても会心の騎乗だったことだろう。折り合いに難のあるタイプでもないだけに、距離延長にも対応できるはずであり、本当に先が楽しみになった。

コントラチェック

コントラチェックがレースレコードで逃げ切りV(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着エールヴォアは、流れを考えれば理想的な位置取りと思えたが、勝負どころでの反応が一息で、最後に何とか3着馬を捕らえた形。こちらは桜花賞を視野に入れるとのことだが、機動力に欠ける現状では、むしろ距離が延びてのタイプと言えそうだ。

 3着ランブリングアレーは、好位から前を追いかけて勝ちに行く競馬。その分だけ、最後に2着馬に捕まったが、内容は十分に評価できる。今日のところは積極的な競馬だったが、やはり脚をジックリ溜めてこその感も受け、次はそういう競馬を見てみたい。

 4着シャドウディーヴァは、後方から直線でいい脚を使って差を詰めたが、1800mは距離不足の印象。出走権を取れればの話ではあるが、オークスでは面白い存在となるかもしれない。

 5着ジョディーは、理想はハナだったろうが、力は出し切れたと思えるレースぶり。ただ、1800mは少し長いタイプだろう。

 エフティイーリスは、他の先行好位勢が掲示板を確保した流れを考えても、ちょっと負け過ぎか。まだこれからの馬なのだろうが、時計面で少し限界があるのかもしれない。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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