不安の声もあるミラアイトーンだが、浜中は「この馬と一緒に…」

注目の連勝馬対決　Ｖ４のミラアイトーンかＶ５のディアンドルか

デスク「今年はサマースプリントシリーズでの好走組が少ないメンバーのせいもあるんだろうが、勢いのある連勝中の馬に注目が集まりそうだな」

須藤「◎に指名したミラアイトーンは、１年半もの長期休養を挟みながら１２００ｍで４連勝中。そのいずれもが完勝と言える内容で、全く底を見せていません。大型馬でも久々を苦にするタイプではないですし、走り慣れた小倉コースなら、ここも通過点と見ていいでしょう」

桜井「前走の鞍馬Ｓなども、道中で何度もスムーズさを欠きながらキッチリと差し切ったあたり、圧巻の内容でしたからね。ＧIIIレベルで足踏みする器ではないでしょう」

那谷「出遅れに加えて直線でも前が壁。追い出しを待たされながらラスト１ハロンだけで差し切ったんだから、先行有利の京都コースを考えても、すでにＧI級のポテンシャルを示したと言えるよな。実際、手が戻る形になった浜中騎手も“１２００ｍなら折り合いの心配がないし、この馬と一緒にスプリンターズＳへ行きたい”と、信頼を寄せていたんだ。ここはハイペースで飛ばしたい馬もいるから、展開も差し馬向きになる公算が高いし、内枠でゴチャ付く可能性を考えれば、むしろ大外も好枠なんじゃないかな」

田崎「ミラアイトーンの勢い自体は確かに認めますが、ハンデ５６.５キロというのは見込まれ過ぎではないかと思うんですよ。内が荒れた馬場ならまだしも、まだ良好な状態での大外枠もちょっと不安ですね」

抜けた人気になっている４連勝中のミラアイトーン（撮影：日刊ゲンダイ）

目黒「僕は同じ連勝中のディアンドルに期待します。同世代の戦いだったとはいえ、６ハロン戦での強さはホンモノと言えますし、古馬の強豪が揃うここでも連勝を伸ばしてくれると思います」

吉田「どんな相手だろうと、５連勝というのは並みの芸当ではできないことですし、相手が強化されても、５２キロで出走できるのは大きな魅力やないかと思います。最終追いでも終い重点だったとはいえ、手綱を放せばギアが一気に２つ３つ上がりそうなくらいの行きっぷり。小倉にも勝ち鞍がありますし、長距離輸送によるイレ込みなどがない限り、期待に応えてくれるはずです」

菅「陣営も“古馬相手に楽な競馬はさせてもらえないし、これまで以上に厳しい競馬になる”とした上で、“その中で力を出し切ってどこまでやれるか、ここが試金石のレース。競馬が上手な馬だから、ペースや流れを見ながらレースはできる”と、期待を寄せてましたよ」

須藤「僕はディアンドルを買い目を取らない△の評価にとどめたんですが、これまで同世代相手にスムーズなレースしかしたことがなく、歴戦の古馬が引っ張る激しい流れに対応できるかが心配です。来たら“ゴメンナサイ”なんですが、人気になるほどの信頼はできませんね」

桜井「厳しい流れになる、というのが大方の予想ですが、それを演出するのがモズスーパーフレアです。人気を裏切った前走の高松宮記念については、武豊騎手も“別馬のようだった”と振り返っていたように、レース間隔が詰まっていたせいか本調子でなかったと言えるでしょう。立て直されてフレッシュな状態で臨める今回ですが、“後続を引き付けるタメ逃げでは持ち味が生きない。ビュンビュン飛ばして後続になし崩しに脚を使わせたい”と、音無師も語っていたように、スピードの絶対値の違いを見せ付ける可能性も十分ありますね」

田崎「僕は、昨年の勝ち馬アレスバローズの連覇に期待します。得意とは言えない道悪での前走２着は、力の証だと思いますし、何より夏に調子を上げる馬。トップハンデとはいえ、前走から据え置きの形なら、割り引く必要もないですね」

目黒「その前走のＣＢＣ賞ですが、“懸念していた道悪の中で、本当によく頑張ってくれたし、ジョッキーもうまく乗ってくれたね”と、角田師も振り返ってました。加えて“昨年もこのレースで結果を出しているし、本来は時計の速い良馬場が得意。相変わらずハンデは背負うけど、改めて期待したいね”とも。レース連覇のみならず、２年連続でのサマー王者も視野に入っているはずです」

持木「夏馬といえば、昨年２着のダイメイプリンセスもそうですよね。連覇を狙った前走のアイビスＳＤが６着止まりだったとはいえ、不利な２番枠からのコンマ４秒差なら、復調を感じさせる内容だったと言えますよ」

細川「確かに雰囲気は凄く良くなっていますし、今年は外枠を引いてしまったとはいえ、まともに走れれば昨年の再現も可能でしょう」