早くも大物を輩出 キタサンブラック産駒を見逃すな!【栗東トレセンレポート】

想定班レポート

いずれはディープ後継馬とのリーディング争いも

 キタサンブラック産駒は、12月5日終了時点で38頭がデビューして、12頭がマイル以上の距離で勝ち上がっている。新種牡馬リーディングで鎬を削るドレフォン(81頭で23勝)やシルバーステート(55頭で9勝)と比べて勝ち馬率やアーニング・インデックスが大きく上回るのは、繁殖牝馬の質が高いだけではないだろう。
 先の東京スポーツ杯2歳Sでは、歴代最速タイの上がりで圧勝したイクイノックスというクラシックの有力候補が早々と出現した。現役時は春の天皇賞でレコード、一転、秋の天皇賞では極悪馬場で出遅れながら差し切るという離れ業を見せたことは記憶に新しいが、ポテンシャルの高さはDNAとして受け継がれているようだ。将来的にはディープの後継馬とのリーディング争いを見てみたい。

イクイノックス

東スポ杯では圧巻の勝ちっぷりでクラシックに名乗りを上げたイクイノックス

 

母系も魅力のキタサンブラック産駒 エイシングリーマンに注目

 阪神土曜6Rのエイシングリーマン(栗東・吉村厩舎)は「素直な性格で乗り味もいい。跳びが大きくて芝の中距離が合いそうだし、調教通りなら楽しみ」と吉村師。「仕上がりはいいし、態勢は整っていますよ」と団野騎手の感触も上々だった。母トバーンはアイルランド産で愛GIIIブラウンズタウンSの勝ち馬で愛GIメイトロンS3着の実績もある。母系からも初戦から注目の1頭である。(栗東想定班・那谷明弘)

エイシングリーマン

注目の初戦を迎えるキタサンブラック産駒、エイシングリーマン

那谷明弘

筆者:


1970年神戸市生まれ。慶応大学文学部卒。95年入社。美浦で時計班として所属したのち、96年秋から栗東トレセンで取材を担当。夏の小倉出張は10年を越える。予想は「競走馬の強さはラップに現れる」、馬券は「血統と確率論の理解が必須」がモットー。