アエロリット菊沢師「普通に走れば…」 ナマ情報でフェアリーＳを斬る

上位は三つ巴の様相も　本紙武井はアエロリットに自信の◎

デスク「ここは重い印が３頭に集中しているけど、中でも一番の支持を集めたのが本紙武井も◎のアエロリットだな」

武井「楽勝だった新馬戦の２着馬が小倉２歳Ｓで２着と好走したように、牡馬相手の重賞でも足りるだけのポテンシャルの持ち主です。前走は暴走した馬に絡まれる厳しい形だったもので、一旦は控えてセンスの良さは見せましたが、直線で抜け出して目標となった分だけの負けです。テンションが上がらないよう、間隔をあけて使われながら結果を出している馬ですから、久々でも勝負になると見ました」

伊利「加えて言うなら、前走で２馬身差をつけられて３着だったアピールバイオも、アルテミスＳで４着と健闘していますから、重賞のここでも何らヒケは取らないでしょう」

西田「その前走と同じ舞台の今回は、コースの経験値も大きなアドバンテージとなるでしょうね」

板子「直線入り口で仕掛けられると瞬時に抜け出した脚などは、いかにもコース向きと言えましたし、ここは逆らえないですね」

小島「アエロリットは、馬体からも奥がありそうですよね。このレースの勝ち馬は、その後サッパリのパターンも多いんですが、この馬は大化けの可能性も秘めていると思いますよ」

デスク「ただ、前走なんかも行きたがる面を見せていたわけだし、何ら不安がないわけでもないだろうに」

山崎「新馬戦はスムーズに折り合って、ラスト３ハロンのラップが１１秒３－１１秒２－１１秒２という優秀なものでしたし、前走にしても、武井さんも言われていたように途中からは我慢できてましたからね。僕は心配ないと思ってますよ」

小桧山「菊沢師もとにかくテンションの高さを心配していて“普通の精神状態で普通に競馬ができれば、能力的にも勝ち負けできる。自分との戦いだね”と。ソフトな仕上げで対処するとはいえ、こればっかりは当日になってみないとわからないかもな」

テンションが高くならなければ勝ち負けが期待できるアエロリット（撮影：日刊ゲンダイ）

坂倉「僕は、勝ち馬リスグラシューが阪神ジュべナイルＦで２着と好走したことを考えれば、アルテミスＳのレベルがかなり高いと見ています。そこで８着と敗れたコーラルプリンセスですが、スローペースを後方から大外を回ってよく差は詰めていましたし、次走でアッサリと５００万を勝ち上がったことからも、能力は確かと見ます」

デスク「この馬にしても、出遅れや中山コースがどうか、という不安があるよな」

小桧山「コースに関しては、大半が１勝馬のメンバーで、マイル戦ならば中山でも互角に戦えるんじゃないか」

大江原「この中間もゲート練習を積んで、スタートには細心の注意を払って調整されているけど、初の右回りに関しても調教ではスムーズな動きで全く問題はなさそうだよ。“血統的にもこれからまだまだ強くなる”と、高橋裕師も将来性を高く評価している馬だからな。個人的には、内目の枠を引ければ、と思っていたんだが、１枠なら迷わず◎だな」

佐藤直「重賞を勝った兄のセイクリッドバレーと比べても、フットワークが柔らかくてトビも大きいから、それ以上の器だろうな。前走の赤松賞は、このフェアリーＳとの結び付きも強い出世レースだし、ここを勝ってクラシック路線に乗ってくると思うぞ」

小野智「私は、ここまで色々な競馬を経験してきたキャリアが強味となりそうなキャスパリーグを。このところ、前にいる馬を残す形が続いていますが、一瞬のキレを生かすには中山コースがピッタリの感を受けますね。戸崎圭騎手も“混戦メンバーだし、チャンスがありそうな馬。楽しみですね”と、色気十分でしたよ」

広田「１６頭立ての１４番枠だった前走は、コーナーバンクのある中京であっても必然的に距離ロスの多い競馬となりましたが、スローペースの上がり勝負を２着まで押し上げて能力は示しています。マイル戦は５着だった新潟２歳Ｓ以来となりますが、力を付けた今なら距離延長もむしろ歓迎でしょう。今回もまた大外枠を引いちゃいましたが、輸送をクリアして体を維持できれば、勝負になってもおかしくないですね」