2着カレンブーケドールの理想は「勝ち馬のレース運び」だったはず
年長の牡馬と同期のライバルを完封 クロノジェネシス
悪化した馬場を考えれば前半1000mが61秒1というのはハイラップであったが、これは離して逃げた馬だけに言えることで、2番手以降の馬たちにとっては平均以下の流れだったか。瞬発力を削がれる馬場でもあり、4コーナーである程度のポジションにいないとノーチャンスの展開だった。
クロノジェネシスは、離れた馬群で先頭を切っていた3着馬を見る形の絶好と言えるポジションで、直線半ばでこれを交わすと、最後に2着馬が迫ってくるともうひと伸びしたように、余裕の手応えでの完勝だった。プラス12キロは若干余裕残しの馬体ではあったが、今日のようなタフな馬場も全く苦にすることはなく、GI馬としての貫禄を示す勝利であった。
![クロノジェネシス](https://umakeiba.com/wp-content/uploads/2020/02/67c1be4239b3b3a04e4b1b7b5e089294-640x428.jpg)
昨年の秋華賞馬クロノジェネシスが2馬身半差で完勝(撮影:日刊ゲンダイ)
2着カレンブーケドールは、鞍上にもさほど行く気がなかったのかもしれないが、テンにスッと行けなかったあたりは、叩き良化型でまだ本調子ではなかったためだろう。3~4コーナーで外目を回って追い上げて、最後には2着に浮上して地力は示したが、理想は勝ち馬のレース運びだったはずだ。
3着ステイフーリッシュは、自分の競馬はできていて、勝負どころから勝ちに動いての結果だけに、目標とされての3着も仕方ないと言えるが、上位2頭は牝馬とはいえGIで勝ち負けするレベルの馬であり、素直に相手が一枚上だったと見るべきだろう。
4着ノーブルマーズは、時計のかかる馬場を味方に付けて、上手く立ち回って見せたが、これまた最後は力の差が出てしまったか。
5着アルメリアブルームは、これが引退レース。今日のような馬場も苦にせず、直線でも内目からよく差を詰めていたが、ここまでが精一杯だった。
馬場TM
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