枠順が明暗を分けた天皇賞 東京芝2000mの問題点を探る
【馬声人語】
ラブリーデイの勝利で幕を閉じた秋古馬三冠緒戦。枠順に大きく左右される東京芝2000mはこのままで良いのだろうか?
天皇賞は枠順が明暗を分けた?
天皇賞~ジャパンカップ~有馬記念と続く秋の古馬中長距離路線。勝ったのは4枠8番のラブリーデイだが、2着には7枠14番のステファノス、3着に8枠16番のイスラボニータ、4着に7枠15番のショウナンパンドラが入り、「外枠不利」と言われる東京芝2000mながら、外枠の馬が上位に数多く入線する結果となった。しかし、敗れた上位入線組から聞こえてきたのは枠順の不利を嘆くコメント。確かにゴール前でラブリーデイに迫っていることを考えると、「もう少し内目の枠で競馬が出来たら…」と考えてしまうのも無理はない。ここで改めて過去10回の天皇賞の枠順別成績を見てみると、
1枠〔2.2.1.15〕3着内率25.0% 平均着順8.3着 平均人気7.8人気
2枠〔2.1.0.17〕3着内率15.0% 平均着順9.8着 平均人気9.6人気
3枠〔0.0.3.16〕3着内率15.8% 平均着順8.6着 平均人気10.4人気
4枠〔2.3.2.13〕3着内率35.0% 平均着順7.1着 平均人気7.7人気
5枠〔0.3.0.17〕3着内率15.0% 平均着順9.7着 平均人気9.7人気
6枠〔2.0.1.17〕3着内率15.0% 平均着順9.3着 平均人気9.1人気
7枠〔2.1.1.22〕3着内率15.4% 平均着順8.9着 平均人気8.3人気
8枠〔0.0.2.27〕3着内率6.9% 平均着順11.3着 平均人気10.9人気
これを見ると、8枠と同じく3枠からも連対馬は出現していないが、人気よりも着順を上げる傾向がある。8枠が連対馬を出したのは2003年1着のシンボリクリスエスが最後。ただ、3番人気で8着だったディサイファのように、内枠がアダとなってスムーズな競馬が出来なくなるというケースもあるだけに、内枠だから良いということでもないのだが。だからこそ、昨年の有馬記念のように「枠順ドラフト」を行って欲しいという声にも納得できる。しかし、最大の問題点は枠順の決定方法ではなく「コース」にある。
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