【ジャパンC】コントレイルVSシャフリヤール 調教から導かれるダービー馬対決の結末は

調教班レポート
ジャパンカップ

ラストラン向けて自己ベストを連発 究極の仕上げで臨むコントレイル

 コントレイルは1週前のCWで先行する2頭を5秒以上も大きく追走して6F77秒2の自己ベストを楽々とマークする猛稽古。続いて最終追いの坂路では馬なりながら3F36秒9と2F23秒9で自身の最速を更新と、自身の集大成となるレースへ向けて、中3週ながらデビュー以来もっとも強い負荷をかけてきた。ピッチの回転が非常に速く、バネの利いた躍動感にあふれる走りからもその効果は十分に感じ取れ、前走以上の状態と判断できる。

コントレイル

最終追いでも馬なりのまま好時計をマークしたコントレイル


GI仕様の仕上げで 最初にして最後の対決に燃えるシャフリヤール

 対して後輩ダービー馬のシャフリヤールは、神戸新聞杯からここへ向けてユッタリとしたローテーションを選択。前走時の中間の調整過程では日曜日に時計を出したのは1本だけだったが、今回は週2本ペースでキッチリと時計を出して、丹念に乗り込みを消化してきた。長距離輸送が控えているだけに、最終追いこそ前回より遅い時計になったが、2週前の時点でCW6F80秒7の自己ベストをマークし、GI仕様の仕上げにレベルを上げている。

シャフリヤール

川田騎手を背に最終追い切りを済ませたシャフリヤール(左)


ともに本質的には中距離向きだが 勝つのはこちら

 2頭ともにダービーを勝っているとはいえ、血統背景や前向きな気性を考えると、本質的にはやや中距離向きの印象を受ける。特にコントレイルは2000mの前走でもハミを噛む所があっただけに、短い期間の中で追い込んだ調教がマイナスに働く可能性がないとは言い切れない。2400mに挑むにあたっての調整過程としては、十分な間隔を取りながらも負荷を上げ、気性面を考慮して仕上げたシャフリヤールの方に軍配を上げたい。(栗東調教班・中邑茂)

 

筆者:


1974年千葉市生まれ 1997年入社。栗東時計班。馬券は、馬連を中心に単勝や馬単も買うスタイル。趣味は、地元の滋賀県を中心にラーメンを食べ歩くこと。

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