【金鯱賞】「開幕週で高速化ならベタ買い!」ディープモンスターの秘めたる可能性とは

想定班レポート
金鯱賞

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 2022年度は11年連続でディープインパクトがリーディングサイアーに輝いた。これはノーザンテーストに並ぶ歴代2位タイの大記録だが、今年はロードカナロアが出走頭数にものをいわせて初の首位となる公算が高い。歴代1位であるサンデーサイレンスの13年連続を超えるのは難しい状況ではあるが、既にディープインパクトが通算出走頭数は260、勝ち馬数では132ほど上回っている。(2023年3月5日終了時点。地方成績を除く)射程圏に入っている通算勝利数と重賞勝利数でも“偉大なる父超え”を果たすには残された産駒の活躍にかかっている。金鯱賞に出走するディープモンスター(栗東:池江寿厩舎)も今後の飛躍が期待される一頭である。

ディープモンスター

ディープモンスターがクラシック以来の重賞挑戦

 2021年にすみれSを勝ってキャリア4戦3勝で臨んだクラシックは皆勤賞だったが、菊花賞の5着が最高。復帰後も惜敗続きでオープン特別が主戦場になりそうな雰囲気もあったが、ひと筋の光が差したのは2走前のアンドロメダS。少差だった勝ち馬マテンロウレオが、その後の中日新聞杯と京都記念でも連対を果たしたことで2着でも価値が高まったからだ。前走の関門橋Sはハイペースで流れたので時計が速くなるのは当然とはいえ、2度目となる1分57秒台で走破できたのは高いポテンシャルがあってこそだろう。

ディープモンスター

CWで2週続けて1Fの伸び脚が目立ったディープモンスター

「馬体こそ大きく変わっていませんが、調教では折り合いがスムーズになっています。ひとことで言うなら若さが抜けて、全体的に成長してきた感じですね。1週前の追い切りは団野騎手が乗りましたけど、うまくコンタクトを取れていたし、手が合いそうです。切れる脚を使えないので瞬発力勝負では分が悪いですけど、時計が速くなる決着には対応できますからね。締まった流れになれば今なら重賞でも楽しみはありますよ」と岩崎助手。好メンバーが揃ったが、開幕週で全体時計も速くなる可能性が高く、ここで狙う価値は大いにある。(栗東厩舎取材班:那谷明弘)

那谷明弘

筆者:


1970年神戸市生まれ。慶応大学文学部卒。95年入社。美浦で時計班として所属したのち、96年秋から栗東トレセンで取材を担当。夏の小倉出張は10年を越える。予想は「競走馬の強さはラップに現れる」、馬券は「血統と確率論の理解が必須」がモットー。

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