【安田記念・調教ジャッジ】有力馬から“とびっきりの穴馬”まで関東馬を一挙分析!

調教班レポート
安田記念

 近年稀に見るハイレベルなメンバーが顔を揃えた今年の安田記念。それだけに週末の不安定な天候がせっかくの好勝負に水を差すのではないかと心配しなくもないが、そうなったらそうなったでそれもまた一興というもの。馬場が悪化したからこそ生まれる感動的なストーリーだってあるかもしれない。競馬なんて所詮は楽しんだもん勝ち、せめてレースが終わるまでは存分に心を躍らせていきたいと思う。ここでは、そんな安田記念に出走する関東の精鋭達を直前の動向も踏まえ、簡単に紹介していこう。

 まず最初に触れるべきはシュネルマイスター(美浦:手塚厩舎)だろう。未だGI勝ちは3歳時のNHKマイルCのみだが、その実力の高さは誰もが認めるところ。手当たり次第にGIに挑んでいた昨年とは違って、今年は前哨戦から始動させてここを狙ってきた感のあるローテーションなのも良い。肝心の中間の動きも真剣過ぎて恐いぐらいとくれば、頼もしい限り。久しぶりのGI制覇へ視界良好とみる。

シュネルマイスター

東京コースでは馬券圏内を外していないシュネルマイスター!

 続いては、そのシュネルマイスターと長きに渡ってライバル関係にあるソングライン(美浦:林厩舎)。中2週と詰まったレース間ながら引き続き集中した走りを見せているように、デキは高いレベルで安定中。再び相性のいい府中が舞台なら昨年に続いての連覇も十分にあるのではないだろうか。

ソングライン

東京マイル巧者ソングラインは、中2週でも好調キープ!(写真:中央)

 不気味な存在と言えばレッドモンレーヴ(美浦:蛯名正厩舎)。気性面に課題の残っている現状ではあるが、直前で見せたように勢いがついての加速っ振りというのは特筆もの。まともならアッサリと全てを飲み込んでしまうかも…。

レッドモンレーヴ

最終追いは芝コースで追い切ったレッドモンレーヴ

 他にも意欲的な調整を積まれて虎視眈々とチャンスを窺うイルーシヴパンサー(美浦:久保田厩舎)に、ドバイ帰りながら落ち着き払った雰囲気で仕上がりの良いウインカーネリアン(美浦:鹿戸雄厩舎)もノーマークとするには恐いぐらいの実力の持ち主。果たして2023年の安田記念はどんなドラマが起きるのか。大いに期待して待ちたいと思う。(美浦調教班:前田智基)

筆者:


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