【共同通信杯回顧】「大敗を糧にした」マスカレードボール　“精神面”が人気馬の明暗分ける

クラシックへの登竜門を　マスカレードボールが苦もなく乗り越える

　３コーナーあたりでは上位３頭が後続に水を開けるシーンもあったが、１０００ｍ通過は６０秒ちょうどのゆったりとした流れ。イン有利のトラックバイアスも相まって、外からの差しが利かない展開となった。

　マスカレードボールは、スタートを決めて前々での積極的な立ち回り。直線を向いて残り４００ｍ過ぎに抜け出したところで少しソラを使い、内から２着馬の強襲に遭ったが、馬体を併せてもうひと伸びしての完勝だった。後方で流れに乗ることができなかった前走のホープフルＳを糧として、心身ともに成長を示す内容でもあった。

心身ともに成長を示したマスカレードボールがクラシック候補に再浮上

　２着カラマティアノスは、課題のスタートを決めてジックリと脚を溜める形。直線では内をすくって一旦は先頭に立つ見せ場十分の好内容だった。

　３着リトルジャイアンツは、直線で大外から力強い伸びを見せたが、今日の展開では仕方がなかった。距離ももっと延びてのタイプだろう。

　４着ネブラディスクは、スタート直後に他馬と接触したところで頭を上げ、しばらく制御が利かなかった形。それでも大きくは崩れずに素質は示したが、精神面での成長が必要だろう。

　５着サトノカルナバルは、先々を考えてこの距離を使ったと思われるが、やはり現状で１８００ｍは長いか。

　レッドキングリーは、そこまで厳しいペースでなかったとはいえ、あれだけ力んでしまうと失速もやむを得なかった。