大波乱もある牝馬重賞ターコイズS 狙い目はGI帰りの実績馬
今年からGIIIの格付けを得たターコイズS。重賞になった初年度は11→16→15番人気で決着の大波乱、昨年は1番人気が勝利と、女心のように難解なハンデ戦。データ班はどう射止める?
前走はGIか1600万か
「重賞」になってからは今年で3回目となる当レースだが、以前から暮れの中山開催でOP特別として行われていたレース(開催時期は2週繰り下がっている)。重賞になる以前の10年間も含めた傾向をまずは探ってみたい。
前走レース別成績(過去10年)
ユートピアS〔3.2.1.22〕
エリザベス女王杯〔2.0.1.4〕
秋華賞〔1.5.1.11〕
1600万〔5.3.2.42〕
OP特別〔0.1.2.22〕
GIII・GII〔0.0.3.23〕
GI〔5.5.2.19〕
中心になるのはGI帰りの馬と1600万から臨む馬。ただ、前走・1600万組で注意したいのは、1600万を勝って臨んだ馬が過去10年で〔0.0.1.10〕と不振であること。この組は前走10着以下だったとしても〔2.1.1.13〕という成績で、1600万での敗戦は気にする必要がない。前走・1600万で2着以下だった馬は全馬が斤量減となっており、それが好走の要因とも考えられる。
GI帰りの実績馬を狙え
重賞になった過去2年の勝ち馬について振り返ってみると、共通点は「前走・GI」と「同年に重賞勝ち」の2点。
2015年1着 シングウィズジョイ 前走・秋華賞 15番人気10着
→4走前、GII・フローラS1着
2016年1着 マジックタイム 前走・マイルCS 8番人気8着
→5走前 GIII・ダービー卿CT1着
前走・GI組で今年、重賞を勝っているのはラビットランのみ。2走前のローズSを勝つと、前走の秋華賞でも4着。過去10年、勝ち馬の半数は前走のGIで4~10着と健闘しており、同馬に期待がかかるのも頷ける。
中山のマイル実績がポイント
1600万で敗れていた馬の好走も目立つように、実績面はそれほど重視されない傾向にある。過去10年、OP以上のレースで勝利経験があったのは1~3着馬30頭のうち14頭と半数以下。連対まで広げても30頭中18頭である。
それでも一考の余地がありそうなのは中山実績か。過去10年、1~3着馬の30頭21頭に中山の芝レースでの連対実績があったが、その21頭中18頭に中山の芝1600mでの連対実績。例外の12頭中8頭は未経験の馬で、残る4頭のうち3頭は4~5着があった。今回のメンバーで中山のマイル戦で連対実績があったのは以下の4頭。
オートクレール 中山マイル〔1.2.0.0〕
ハローユニコーン 中山マイル〔1.0.0.0〕
フロンテアクイーン 中山マイル〔0.2.0.1〕
ペイシャフェリス 中山マイル〔2.2.1.6〕
オートクレールとペイシャフェリスは6歳馬という点がマイナス材料。当レースでは過去10年、6歳以上の馬が〔0.0.1.15〕。昨年こそ3着に好走したが、それも2走前に今回と同舞台のGIII・京成杯AHで2着に好走していた牝馬。今年の2頭にそれほどの強調材料は見当たらない。押えるならハローユニコーンとフロンテアクイーンの2頭か。
押さえておきたいこの1頭
もう1頭、押さえておきたいのがワンブレスアウェイだ。鞍上の戸崎圭Jは2014年の中山の馬場改修後、芝のマイル戦でトップの成績。通算成績は〔23.25.13.72〕で連対率36.1%、複勝率45.9%である。同馬との相性も抜群で〔4.4.1.0〕、ステイゴールド産駒も今年の中山芝でトップの19勝とプラス材料は揃っている。先週の阪神JFで敗れた妹ロックディスタウンの敵討ちとなるか?
結論
◎ラビットラン
△ハローユニコーン
△フロンテアクイーン
△ワンブレスアウェイ
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