過熱する新種牡馬戦線 ダークホースはワークフォース?

馬声人語

最近の輸入種牡馬事情

 ここ数年で日本に導入された大物といえば、ワークフォースをキングジョージで負かしたハービンジャー、そのハービンジャーがキングジョージで打ち立てたレコードを更新したノヴェリスト。特にノヴェリストは、同馬を生産、所有していたドイツのオーナーブリーダーであるクリストフ・ベルグラール氏がセレクトセールで産駒を落札するなど、単なる輸入種牡馬の域を超えた活躍が期待されている。

 これらはいずれもサンデーサイレンスの血をもつ馬との配合を考えられた上での導入であり、それ以外にも非SS系繁殖牝馬との配合によって、次世代でのSS系との和合を想定した種牡馬達とも言える。現在、SS系に対抗する存在といえば、キングカメハメハを筆頭にシンボリクリスエスクロフネなどが健闘しているが、それに続く存在が居ないのもまた事実。サンデーサイレンスの孫世代が続々と種牡馬入りする状況にあって、ますますSS系との配合を考えなくてはならなくなってきた。

 まずまずの滑り出しをみせたハービンジャーはまだしも、輸入種牡馬というのは未知数な部分が多い。だからこそ、これらの種牡馬達の真価が問われるのはその産駒が繁殖に入ってサンデーサイレンスの血との相性が問われる時なのではないか。