次代のダート王者へ クロスクリーガーが名乗りを上げる

佐藤直文 レース回顧
小倉記念レパードS

秋も楽しみ アズマシャトル 【小倉記念】

 条件馬や3歳馬が人気となった小粒なメンバー構成だったが、アズマシャトルがこれまた着差以上の強さを見せた。枠なりに終始外を回されながらも、先を行くベルーフを目標に運んだ松若騎手の好判断に加え、追い切りでのオーバーワークで心配された馬体もプラス10キロと問題はなかった。条件級の身ながら56キロという重いハンデも克服したという点で、ワンランク上の馬たちとの戦いとなる秋も楽しみになってきた。

アズマシャトル

大外から鋭く伸びたアズマシャトルが重賞初制覇(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着ベルーフは、一旦は抜け出す立派な内容。春後半は体調が伴わなかったが、世代の重賞ウィナーとして、力は十分に示すことができたように思う。

 51キロの軽ハンデもあって1番人気に推されたマローブルーは、いつものような反応がなく、直線でジリジリとしか伸びなかったもの。滞在競馬で状態に問題はなかったと思えるし、まだ力不足だったと見るべきか。

忘れずに買おう 次走の注目馬

 まず1頭目は、新潟土曜6R、4着プリサイスギフト。キャリア不足のためか、モマれる競馬となったが、それでも終いはよく伸びていた。スムーズに運べるなら、十分勝ち負けになる馬だ。

 2頭目は、新潟土曜10R、4着ハッピーモーメント。加害馬のジョッキーが騎乗停止となるほどの大きな不利がなければ、おそらく勝ち負けに加わっていたはず。新潟コース自体は合う印象を受け、次走は狙い目だ。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。