荒れ馬場と展開が「ハマった」メドウラーク 今後も道悪ではマークを

佐藤直文 レース回顧
七夕賞

発表以上の荒れ馬場で 結果も荒れてメドウラーク

 朝の稍重スタートから午後には良馬場へと回復した芝コースだったが、実質は時計のかかる状態で、そんな中での前半1000m58秒2は超の付くハイラップと言って良かった。実際に、レースの上がり3ハロンは38秒6という目を疑うほどの数字で、午前に行われた同距離の3歳未勝利戦より2秒以上も遅いほど。先行馬はもちろんのこと、早目に動いた馬にとっても厳しい流れだったと言える。

 メドウラークは、これまでのオープンでの好走が全て重発表以上の道悪だったもので、良馬場では厳しいかと思われていた馬。速い流れもあって必然的に後方から運ぶ形となったが、勝負どころから仕掛けた2着馬の内に併せる形で進出し、直線では伸びあぐねる馬たちを尻目に一気に差し切った。一言で言えば“展開がハマった”ということだが、やはり2分0秒8の決着タイムが示す通りの馬場が味方したということだろう。コース自体は問わない馬だけに、今後も道悪ではマークが必要だ。

メドウラーク

12頭中11番人気のメドウラーク(青帽)が波乱を演出(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着マイネルサージュは、これまた道中は後方でジックリ待機し、勝負どころで進出する自分の形に徹したが、勝ち馬が内で抵抗したことで4コーナーではかなり外を回るロスがあった。その分だけの2着で、福島であればまだまだ重賞を勝つチャンスはある。

 3着パワーポケットは、道中はインをロスなく運び、直線でもそのまま内をスルスルと伸びた見せ場十分の内容。時計の裏付けがないだけに、この馬も馬場が味方したと言えるが、何より50キロの軽量が良かったのだろう。

 4着サーブルオールは、1・2着馬よりも先に仕掛けて進出したが、今日の速いペースでは最後まで脚がもたなかった。人気を背負っていただけに早目に動いたのは仕方ないとも言えるが、もうワンテンポ仕掛けを遅らせていれば、この馬が突き抜けていたかもしれない。

 5着ワンブレスアウェイは、前走とは一転しての積極策で、先行勢では唯一の掲示板確保。厳しい流れを考えれば、力は示したと言える。

 レイホーロマンスは、道中で小出しに脚を使っての追走。その影響か、いざ勝負どころで反応できなかった。ジックリと脚を溜めて運ぶ本来の形なら、展開自体は向いたはずだが。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。

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