モズカッチャン誤算も師は「キッパリ」 支持者急増の馬も要チェック

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ここへきて急浮上 レッドジェノヴァに支持者も急増

久光「3歳勢では3冠牝馬が不在なのに対し、古馬勢でも頭一つ抜けた存在と言えるディアドラが不在。その次峰格であるモズカッチャンが順調度を欠いての臨戦ということなら、勢力図も大幅に塗り替えられる可能性が高く、目下の充実度と順調度を最重視してレッドジェノヴァを狙ってみます。前走の京都大賞典は2着という結果のみならず、京都外回りの長丁場を事前に経験できたことが、他のどのステップの馬よりも価値があると思います。その後も栗東に滞在しての調整となる点も、過去にもブラックエンブレムやクィーンスプマンテ、そして先日のロードクエストでもノウハウを体現している厩舎というのは心強いですね」

須藤「調整面に問題アリの馬たちや、とにかく勝ち切れないリスグラシューが人気を集めるのなら、僕もレッドジェノヴァの上昇度により魅力を感じますよ。牡馬のGI馬2頭に割って入った前走の内容を考えても、牝馬同士なら当然勝負になるはずです」

伊利「僕もそう思います。まだサトノダイヤモンドが本来の姿でないにせよ、サトノが最も得意とする京都コースでコンマ1秒差。しかも、昨年のJC馬シュヴァルグランに堂々と先着したことは、大いに評価すべきですね」

小野智「その前走のレッドジェノヴァは、4コーナー手前でボケッとしてたら包まれてしまい、直線でも捌くのにひと苦労と、けっして鞍上が完璧に乗っていたわけではないですからね。まともならサトノを差し切っていた可能性すらありますし、牝馬同士なら胸を張れるはずです」

細川「久光君からも厩舎の“栗東留学”のノウハウの話が出ましたが、9年前にこのレースを勝ったクィーンスプマンテとは、札幌から京都大賞典をステップにしたという点でも全く同じですからね。一気のGI獲りも十分あっていいでしょう」

レッドジェノヴァ

初重賞挑戦となった前走で牡馬相手に好走したレッドジェノヴァ(撮影:日刊ゲンダイ)

デスク「ここまで名前の挙がった5頭にTMの◎が集中しているから、あとはあくまで相手ならという馬たちになるわけだが…」

目黒「昨年の2着馬クロコスミアは、準オープンと重賞を連勝して臨んだ昨年と比べても近走に物足りなさを感じますが、西浦師は“昨年は4歳で伸び盛りだったし、確かにあの時ほどの勢いはないかな。ただ、年齢を重ねて落ち着きが出てきているのは感じるよ。ここ2戦ともマイペースで逃げる本来の形には持ち込めていないが、その割に大崩れもしていないから、悲観するような結果じゃないし、調整も思惑通りで、体調面に関しては言うことナシだから”とのこと。“揉まれない2番手でも大丈夫だが、やはり前に馬がいると多少ハミを噛んでいる。ハナを切っている時の方がリラックスして、ラストもひと伸びできるからね。同型もいるから何とも言えないが、理想は逃げ、じゃないかな”と言う師の願いが叶えば、昨年の再現もあって不思議はないでしょうね」

守屋「いまだ重賞未勝利のフロンテアクイーンですが、前走の府中牝馬Sはメンバーを考えても評価できる3着でしたし、万全とは言えない態勢で馬体重がマイナス14キロと厳しい条件下だった2走前のクイーンSでもディアドラの2着なら、力を見せています。近走もよく頑張っている馬ですが、昨年9月の準オープンで2着したときの勝ち馬が今年のヴィクトリアマイルを勝ったジュールポレールで、続くユートピアS2着時の勝ち馬が阪神牝馬S2着、ヴィクトリアマイルと先の富士S3着のレッドアヴァンセですから、ここでの対戦比較でも何ら見劣らないと思います。“京都は3歳時の秋華賞以来だが、一度でもコースを経験しているのはいいし、今ではコース問わず頑張って走ってくれているからね。折り合いの心配もないので、食い込めてもいいよ”と、国枝師も前向きでしたよ」

西田コルコバードも、陣営の感触はなかなかのものでしたね。成績からも本格化の兆しが窺えますし、弱さが抜けて強い攻めにも対応できるようになって、生涯最高と言えるデキ。気楽な立場の人気薄でもあり、スムーズな競馬ができれば一発があっていいでしょう」

福田「前走も含めて1800m以上の距離では結果が出ていないミスパンテールやけど、陣営に言わせると“距離適性云々ではなくメンタル面の問題”とのことや。前走にしても一週前の強い追い切りがオーバーワークになって、当日にイレ込んでしまったので、今回は中間もソフトな調整。気持ちとペースが巧く噛み合えば、この距離でもチャンスありと、陣営は見てはるで」

広田「凡走が続いていることもあって、この鞍上でも人気にならないスマートレイアーですが、極端なスローペースを途中から動く形となった前走については、陣営も“やはり馬込みで脚をタメてこその馬。不完全燃焼だった”と振り返ってました。時計のかかる今の坂路でも好時計を出しているように、調教での動きに衰えは感じませんし、乗り慣れた武豊騎手が、この馬の長所である一瞬の脚を引き出してくれれば、馬券に絡むシーンがあっても驚けませんよ」

デスク「あとはGIホースなのに名前の挙がらないアドマイヤリードだが、やっぱり距離が厳しいのかな」

那谷「前走も久々で究極の上がり勝負と、今年はそれぞれに敗因がハッキリしているとはいえ、やっぱり近走で結果が出ていないから陣営のトーンも上がってはいないんだ。本質はマイラーだからとも言えるけど、気になるのは前走の帰厩時から口にする“以前に比べてチャカチャカした面が影を潜めて落ち着き過ぎている感じがする”という発言。そういう事情もあって長めの距離を使うんだろうけど、牝馬だけにこの年齢でも燃え尽きている可能性がなくはないよ。そうではないと思う人は、押さえておくべきだけど、あまりお薦めはできないな」

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