またも“ミルコ・マジック” 抜群の勝負勘でパッションダンスを躍らせる

佐藤直文 レース回顧
札幌2歳S小倉2歳S新潟記念

正体はスプリンター シュウジ 【小倉2歳ステークス】

 こちらは、例年通りの小粒なメンバー構成だったが、シュウジ1頭の強さが際立った一戦。出遅れたものの、スッと好位に取り付いて、勝負どころで仕掛けられてからの反応も凄かった。前走を考えればマイルまでは十分にこなせるだろうが、やはり本質はスプリンターであろう。産駒2世代目でようやく重賞勝ちを果たした父キンシャサノキセキを超える活躍に期待したい。

シュウジ

ここでは能力が違ったシュウジが3連勝で重賞勝ち(撮影:日刊ゲンダイ)

 2着サイモンゼーレもまたキンシャサノキセキ産駒だが、終始外を回らされながらも渋太く脚を伸ばした好内容。これまで2戦目とは違って差す競馬ができたという点も、今後に繋がるはずだ。

 3着レッドラウダは、勝ち馬の後を追うように脚を伸ばしたが、現時点での力の差は歴然としていた。ただ、500キロを優に超える大型馬であり、順調に育てば重賞級の活躍も可能だろう。

忘れずに買おう 次走の注目馬

 まず1頭目は、新潟日曜5R、5着トモジャポルックス。先週除外されたこともあって1800mを使ったが、明らかに距離が長かった。1200~1600mへの距離短縮なら、十分勝負になる馬だ。

 2頭目は、新潟日曜8R、5着ホッコーヴァール。序盤に不利があって後方に下がり、直線でもう1回不利があったもので、前が残る流れだったことを考えても評価できる。こちらは1400mが距離不足の感も受けるだけに、次走マイル戦なら注目したい。

佐藤直文

筆者:


1963年、愛媛県生まれ。大学卒業後に入社し、当時(1馬)の看板評論家であった清水成駿に師事。坂路担当の調教班として馬の状態を自らの眼で確かめるとともに、独自の視点から発掘した穴馬を狙い撃つ予想スタイル。現、ラジオ日本、グリーンチャンネル解説者。