アーモンドアイに劣勢ムードが…　◎の数で圧倒したライバルも「世界レベル」

２強ムードに喝！　ダービーでロジャー◎の瀬古が狙う馬は

デスク「人気的には完全に２強ムードだけど、３強が勝てなかった先週のようなこともあるからな。そのダービーでロジャーバローズに敢然と◎を打った瀬古は、アエロリットで二匹目のドジョウを狙いにきたんだな」

瀬古「アエロリットは東京コースで牡馬が相手だった時に限ると〔３・１・０・０〕の実績。桜花賞５着からのＮＨＫマイルＣ勝ち、ヴィクトリアマイル４着から２着の昨年、そしてステルヴィオやキセキを振り切った毎日王冠と、相手が強くなればなるほどパフォーマンスを上げる馬です。今年もまた、前走の１分３０秒９を上回る走りになれば、捕まえるのは容易ではないはずでしょう」

田崎「アエロリットの前走に関しては、失速して当然のペースでしたからね。スピードの持続力で勝負するタイプですし、今の東京の高速馬場にはピッタリの馬ですよ」

坂倉「その前走のヴィクトリアマイルにしても、驚愕のレコード決着の立役者で、残り１ハロン過ぎまで粘りに粘った内容は高く評価できますし、とにかく東京マイルでのパフォーマンスが尋常ではなく高い馬ですからね。昨年と同じローテで臨む以上、当然期待できますよ」

佐藤直「ヴィクトリアマイルでは、キッチリ仕上っていると見て◎を打ったんだけど、ハナへ行くまでジョッキーも押していたあたり、やっぱり本調子には一息だったんだろう。ただ、１０００ｍ通過５６秒１で大バテしなかった結果自体も能力を示しているし、陣営も言うように、ここへ向けていい刺激になったんじゃないかな。中間に本来の柔らかい走りが戻って、最終追いもウッドでできたのなら、今一度狙う手だよ」

デスク「今回は◎○を２強に譲ったコビちゃんも、印は▲だから、陣営もそれなりの手応えがあるんだろうな」

小桧山「前走に関しては帰国緒戦だったこともあって菊沢師も半信半疑だったようだけど“ジョッキーが押して行ってくれて、やっぱりスピードがあることがわかって安心したし、その競馬が今回に結びついて無理せず前へ行けると思う。キレ負けするから早目のスパートで。昨年も乗った戸崎圭騎手はわかっているはず”と。古馬になって体質が強くなったおかげで、前走後の回復も早かったようだし、“間違いなく叩いた効果はあるから、本来の姿を見せられると思う。昨年よりも相手は強いけど頑張れる下地はできたよ”と、満更でもない様子だったぞ」

「叩いた効果はある」と陣営が断言するアエロリット（撮影：日刊ゲンダイ）

大江原「昨年の話をすれば、当然狙ってみたいのがモズアスコットだよ。近走は期待ほど走れていないけど、精神的なものをケアする意味で中間にメンコを着用するなど、陣営の工夫も窺えるし、何よりアエロリットが今年もハードなペースを作ってくれそうなのはありがたいからな」

中邑「モズアスコットの前走時は、稽古で一杯に追った本数も少なく、いかにも叩き台と言った感じの仕上げでしたが、この中間は坂路でラスト１１秒台を連発し、直前も４Ｆ４９秒６と自己最速を更新する好調教。明らかに本番仕様の仕上げです。３戦３勝の左回りなら、今年のメンバーでも連覇を狙えますよ」

細川「そのメンコを着用してビシッと追い切った効果は十分に期待できますね。結果を出した昨年は状態が良かったからこそだったとはいえ、やはり連闘だったことで馬に硬さが残っていたようですし、それがない今年の方が状態も上でしょう。昨年同様に人気薄での出走となりますが、陣営はそれ以上に人気がないエントシャイデンとともに、秘かに期待しているようですよ」

板子「昨年は５着止まりだったサングレーザーですが、大外枠から位置を取りに行ったことで、本来の末脚を使うことができなかった形。道中でしっかり脚を溜めてこそのタイプで、なし崩しに脚を使うような立ち回りは不向きな馬です。以降は札幌記念勝ちや天皇賞２着と２０００ｍで好走していますが、個人的にはやはりマイルでこそ真価を発揮するタイプと見ています。４角で馬場に脚を取られて躓き、無理をしなかった前走の大敗で、人気が落ちるならむしろ積極的に狙ってみたいですね」

持木「サングレーザーはレース間隔を開けての調整に替えてから安定して力を発揮できるようになりましたし、昨年よりもワンランクのパワーアップを果たしてますよ。板子君も言うように、前走の大阪杯は全く度外視できるので、僕も巻き返しの期待をかけてみたいですね」

広田「今年は昨年以上に強力なメンバーが揃いましたが、“今の東京の高速馬場はこの馬向きで、淀みない流れも歓迎のクチ”と、陣営も巻き返しに意欲を見せてましたよ。ロスなく立ち回ることができれば、チャンスは十分ありそうですね」