武豊ラウダシオンに師は「これほど変わるのか」 人気カイルアコナには危うさが

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時計上位カイルアコナか センス抜群の斉藤崇厩舎勢か

デスク「昨年は、馬単で6万円台、3連単でも62万円台の大波乱決着だったけど、上位を占めたのは1200mの新馬戦を勝ち上がっての2戦目となった馬たちで、今年もそのクチが人気を集めそうだな」

目黒カイルアコナは、開幕週の馬場とはいえ、デビュー戦で1分9秒1の時計、しかも2着を4馬身ちぎった勝ちっぷりを何より評価すべきです。過去にはこのレースをシュウジとサイモンゼーレでワンツーした実績もあるキンシャサノキセキ産駒は、他にも函館2歳S勝ちのカシアスなど、2歳重賞の1200m戦は滅法強いですからね」

細川「その新馬戦こそスピードの違いで押し切った形でしたが、陣営によると“単なるスピードタイプではなく、ある程度の自在性もある”とのことで、逃げ切りは難しい荒れ馬場でも評価を下げる必要はありませんね」

デスク「そんなカイルアコナに対して、例によって“一人抜け”の田崎は、いったい何が気に食わないんだ?」

田崎「別に気に食わないわけではないんですが、初戦では能力とともに、ゴール後に外へスッ飛んで行くなどの若さも見せてましたからね。そういった危うさを抱えながら人気になるのなら、思い切って…というわけです。ただ、鞍上が川田騎手なら、そこまで心配する必要はないのかもしれませんが…」

デスク「ともに1200mの新馬戦を勝ち上がった斉藤崇厩舎の2頭にも、かなり印が集まっているな」

加茂「甲乙つけ難い2頭やけど、現時点での能力の高さと1200mの適性ではラウダシオンの方が上やろ。このレースを2連覇中の鞍上も頼もしい限りやで」

市場「1分10秒7というラウダシオンの時計については、馬場の違いもありますし、センスのいい勝ちっぷりの方を評価すべきですよ。そして何と言っても、一気に併走馬を置き去りにした先週、相手に合わせて余裕十分だった今週と、中間の動きが素晴らしいですね。本当はもう少し距離があった方がいいかもしれませんが、性能の違いで何とかなるはずです」

「市場君も言うように、ここ3週の動きをチェックするとラウダシオンの気配の良さが抜けてますね。デビュー時よりも格段に良くなってますよ」

細川「斉藤崇師も“新馬を勝ってから、これほど変わるのか、というほどガラッと変わってきた”と、目を細めてましたね。もちろん2頭とも期待できますが、やはり上積みの差でラウダシオン、という感じですかね」

ラウダシオン

中間の上昇度が高いラウダシオン(撮影:日刊ゲンダイ)

デスク「対して、本紙須藤は◎を打ったトリプルエースの方を上とみたようだが」

須藤「外差しが決まり始めている上に、週中の雨で馬場の悪化は避けられそうにないですし、スピード優先の軽い走りをする馬よりも、追ってシッカリしたタイプが狙い目だと思うんです。トリプルエースの初戦は、渋った馬場もあって全体の走破時計こそ遅かったんですが、ラスト2ハロンをともに11秒台でまとめたのは優秀です。デビュー前も今回も、坂路で51秒台を叩き出しているように、もちろんスピードも兼ね備えてますし、速い流れになっても戸惑わないと思いますよ」

桜井「コースや馬場、そして時期も違えば、単なる時計比較は無意味でしょう。トリプルエースが初戦で見せたセンスと瞬発力に僕も魅力を感じますし、混戦に断を下してくれると信じてます」

細川「僕はラウダシオンに◎を打ったとはいえ、けっしてトリプルエースに上積みを感じないわけではありませんからね。陣営は速いペースで流れに乗れるかどうかを少し心配してましたが、仮に後方からになったとしても差しの決まる馬場ですからね。厩舎のワンツーも十分アリかと思います」

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