【中山牝馬S】ラストランとなる良血ドナアトラエンテは最後を飾れるか

想定班レポート
中山牝馬S

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先週チューリップ賞に出走したサークルオブライフは、当初レース後は栗東に滞在して調整する予定だったが、それをやめて美浦に戻ってきた。国枝師に聞くと、「持ち乗り助手ひとりで行く予定だったので、その助手が万が一コロナに感染すると代わりの者が行くまで向こうで馬がどうしようもなくなるから…。こっちで調整することにしたよ」と念には念を入れての回避策を講じたようだ。ちなみにチューリップ賞の敗因については「阪神JFのときは大丈夫だったけど、今回は少しイレ込んでいたよねぇ。あとは内が残る馬場とジョッキーが読んで、内枠だったしテンに出していっていいポジションを取りに行ったが、いつもと違う形だったこともあり伸び切れなかった感じ」とのことだった。捲土重来を期し、桜花賞での2歳女王の巻き返しに期待したい。

 さて、そんな国枝厩舎の今週のラインナップは、重賞に1頭、桜花賞トライアルに1頭のほか中山のみで計5頭が出走予定。まず土曜メインの中山牝馬Sのドナアトラエンテだが、「今日(9日)の動きは良かったよ」と第一声。続けて「前走はいい伸び脚を見せてくれたし、クイーンSのときのような正攻法の競馬はダメ。急かさず行って、終いを生かしたい。ただ、重賞勝ち馬(ミスニューヨーク、ルビーカサブランカ)と同じハンデで55キロっていうのはどうなんだろうねぇ」と最後にこぼしていた。クラブの規定で同馬はここが引退レース。最後に錦を飾れるかどうか注目したい。

ドナアトラエンテ、ウィズグレイス

最終追い切りは2頭で併せ馬。(左:ドナアトラエンテ、右:ウィズグレイス)

 日曜メインのアネモネSに出走するウィズグレイスは「前走は気分良く行きすぎ。さすがにペースが速かった」と分析。「調教では引っ張り切れない手応えでくるし、それを放したときに実戦でもビュンッと伸びてくればいいね。以前中山で使ったデビュー時とは馬も違うから」と、こちらは今後に向けて競馬を教えていくのも課題となりそう。ただ、メンバー的にほかに抜けた馬も不在で混戦模様。持ち前のスピードがマイルでも生かせるようなら、圧勝しても何ら驚けない。

 

 ほか、土曜中山6Rのミッキーキングは、初戦時「弱さがあってここまでデビューが遅れた馬。もっと調教でも終い伸びてきて欲しいけど…」との話だったが、実戦では渋太さを見せて3着に食い込んだ。さすがG1馬を母に持つ良血馬だけある。「まだ大幅に変わってきていないが、初戦の競馬がこの舞台でもできればだろうね」とのこと。日曜中山6Rのショウナンダールは、ミッキーキングも出走したレースで後続に6馬身差の圧勝劇。相手に恵まれた感はあったが「ジョッキーが調教に乗って好感触を得てくれたし、これは上積みがあるね。ここでも楽しみ」と話してくれた。

ショウナンダール

圧巻のデビュー勝ちを決めたショウナンダール

 日曜中山10Rのサクセッションも、前走は去勢効果で「脂が抜けた感じ。良くなっている」と評していたが、競馬でも久々に渋太く伸びてきて5着を確保。約2年ぶりに掲示板に載った。「重苦しさが抜けてきたし、暖かくなって更に良くなってきた感じがする」と。もともと調教駆けするほうだが、確かに動きは軽快で時計も上々。馬券的妙味もあり、今回の組み合わせなら狙ってみたい。

守屋貴光

筆者:


1978年神奈川県生まれ 2004年入社。美浦の厩舎取材を担当。取材の感触に加え、ラップやレースぶりなどを総合的に判断する予想スタイルで、馬券は単勝とそこからワイドへ数点が基本。中学時代からダビスタにハマり、そこから実際の競馬も観るようになった。一番好きな馬は、弥生賞の走りを見て鳥肌が立ったフジキセキ。

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