灼熱の小倉で秋へ向けて大事な一戦を迎える　厩舎期待の大物とは【栗東トレセンレポート】

秋は大舞台へ　サンクフィーユ

　今週から本格的な夏競馬がスタートするが、日本各地で猛暑日を観測するなど記録的な暑さが続いている。ＪＲＡは暑熱対策として、まずは今週開幕する小倉・福島の馬房にクーラーを設置したが、この導入で競走馬への負担も軽減されるはず。私の担当である吉田厩舎は今週小倉入りして、そのまま滞在するとのこと。馬も人間もこの暑さは堪えます。

　そんな小倉からの推奨馬だが、土曜８Ｒサンクフィーユ（栗東・中内田厩舎）は暑さを吹き飛ばす軽快な動きを披露。「体質の弱さや食いの細さがあるので本格化は先かな」と陣営のコメントは慎重だったが、裏を返せばこの馬に対する期待が大きいからこそ。秋に向けて、勝ってしっかりと賞金を加算したいところだろう。

３月のデビュー戦では既走馬を相手に完勝劇を演じたサンクフィーユ

腕利きの助手から得た　函館の注目馬

　「状態がすごく良いと函館から連絡があったよ」と平助手がお薦めしてくれたのが、函館土曜９Ｒエナジーグラン（栗東・高柳大厩舎）。「着差は僅かだったけど、前走が順当勝ち。洋芝もこの馬には合っているね。クラスが上がっても楽しみだよ」と連勝に自信を見せる。

　また、同じ厩舎の函館日曜９Ｒラヴケリーは、今年で３年連続函館に参戦。「気候・滞在競馬が合うのか、この時期は本当に体調が良いからね。脚質を考えると今の荒れた馬場も歓迎材料。流れひとつでチャンスはあると思う」と同助手は力を込める。（栗東想定班・加茂聡）